農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2022年4月 彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。
この日は、宇土市網田の上床地区から18名の皆さん+宇土市役所の方々が
視察にいらっしゃいました。
プログラムは
ジビエファーム見学、
防護柵見学、
箱罠見学、
宮川洋蘭見学
の4部構成。
防護柵は、小学校のすぐ隣にある畑を見学しました。
学校の子どもたちが植えているさつまいもが、イノシシさんに食べられないように防護してあります。
すぐ横には家。
近所の住民のおじさんは、イノシシをよく見かけると言っていましたが、小学校はすぐそこ!
「人に、とくに子どもに被害が出る前に」と私が農家ハンターに来てよく聞く言葉です。
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箱罠見学は盛り上がりました。
ちょっと足元が悪かったですが、皆さん箱罠前まで辿り着き、実際に見て話を聞きました。(ヘビさんもいました)
上床地区には、毎日のようにイノシシさんが現れます。
イノシシさんの足にひっかける、くくり罠はすでに取り入れられているとのこと。
箱罠を設置するコツなどを熱心に聞いておられました。
柑橘農家さんが多かったので、捨てる残渣が餌になっていること、それが餌付けにつながっていることに、
区長さん頷いておられました。
この区では、すでに自主的にくくり罠をしています。
くくり罠は、イノシシさんを捕らえる確率が高くなる。
けれど、その後が大変で怪我のリスクもある。
箱罠で獲りきれない分をくくり罠で捕らえるという気持ちで、二重の策にするともっと捕獲の率が上がる
というお話もありました。
●箱罠の向きはどうするか
→イノシシは山から降りてくる。山の方を箱罠の入り口にする。
●捕獲した後に箱罠を洗わないといけないか?
→いろんな意見があるが、農家ハンターではそのままにしている。むしろ、その方が寄ってくるようだ。
●米糠を入れる理由
→安い。それに、果物や野菜を入れると、味を知ってしまい他の畑でも狙うようになる。お肉を入れるとたぬきが寄ってくる。
カメラでデータ化しているので、どんな時期にどんな動物が来るか、なんの餌で何がくるかを解析できる。
●獲れる時期、獲れない時期がある
すぐに判断せず、その時期を知って対策をする
参加者の皆さん、上床地区で農業をされている方もいれば、そうでない方もいらっしゃいました。
農家でない方は直接的な被害はありませんが、地域の問題だと思ったので参加したと聞きました。
農家でなくとも頻繁に見かけるそうです。
区長の福島清幸さんにお話をお聞きしました。
「宇土市の取り組みで、農家ハンターの活動を知る研修がありました。
そこで「自分たちで取り組むために、立ち上がる部落はないか」という問いかけに、真っ先に手を挙げました。
上床地区では、庭にも出てきていますのでとても身近な問題です。
だから自分たちで立ち上がらなんと強く思いました。
それにはまず餌付けをやめます。
こうして対策をするのは、住民に被害のないように、というのが一番の理由です。
区長をさせてもらってるから、村を守らなんですけん。
罠を仕掛けたら、見回りは私がします。」
こんなことをおっしゃっていました。
高齢化の先進地域ですが、自分たちで立ちあがろうとするお姿がとてもカッコよかったです。
研修後、現場の長・たっちゃんが上床地区を見に行きました。
集落にある水源の周辺はイノシシによって荒らされていました。
住民が一丸となって取り組む上床地区、そのうち情熱大陸も見えるかもしれません。
おまけしゃしんは女性陣が一番輝いた宮川洋蘭