農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。
阿蘇中央高校のグリーン環境科の学生さんへ
阿蘇中央高校で、鳥獣対策講座が行われました。
高校生に混ざり、私も勉強させてもらいました。
改めて、鳥獣対策
熊本県の自然環境福祉課の今村さん、みのださんのお話も面白かったです。
生態系のバランスが崩れたら、生物多様性が崩れます。
野生のカモシカは今、200頭ほどしかいません。食性が重なるニホンジカと競合し、ニホンジカがたくさん食べちゃうそうです。
また、カモシカはつがいで動きます。餌を求めて山からおりてきますが、その時は単独になり、出産数が減っていることもあり、絶滅危惧種に指定されています。
カモシカのように、少なくなったものは増やし(保護)、イノシシのように増え過ぎてしまったものは数を抑えていく(管理)のが鳥獣対策です。
高校生、イノシシやシカを見たことがある人は、他の高校と比べて一番多い!と講師のたっちゃんが言っていました。
見たことがあるというだけでなく、ジビエを食べたことがある人、
家でイノシシの被害があって困ったという人もいました。
これまで東北ではイノシシは生息していないとされていましたが、2022年に入って青森県で被害が確認されています。
たっちゃんから高校生へ
「狩猟免許とったりして、自分たちで鳥獣対策をするなら、
地域の人を巻き込んでください。『こんなの獲れた』って見せたりすると、
地域の人も現場を知ることになり、自分ごとになっていきます。
ぜひ、まわりを巻き込んで、挑戦してください」
いざ、体験
罠や野生動物による被害が身近なこちらの高校生たち。
座学の時には静かだった皆さんも、罠を見るとき、猟銃を触る時は高校生らしく賑やかでした✨
先生とたっちゃんが箱罠に入ってみたり
生徒さんが入ってみたり
くくり罠にかかってみたり
猟銃を触ってみたり
驚いてみたり
触ってみたり
わたしも初めて猟銃を触りました。
猪上くんが軽そうに持っているので、重くないのだろうと思っていましたが、しっかり重いんですね!!
男子学生さんも
「重いです…。持つのはいいけど、これを担いで走ったりするのはちょっと大変ですよね」
と言っていました。
空気銃と散弾銃の2種がありましたが、弾がでないようになっているだけで、本物と同じです。
これを担いで山に入って野生動物を見つけるのは体力もいるだろうなーというのが単純なわたしの感想です。高齢化とともに猟師さんが減るのも分かる気がします。
そして弾は3つしか入りません。
この重いものを狙いを定めて撃つってすごい技術ではないですか。
射的さえ当たらないわたしには、3弾しかないなんて希望がありません。
でも犬に協力してもらいながら、猟師さんはやってのけるんですね。
すごい〜
キジの放鳥
午後は、美しい阿蘇の山へ場所を移します。
数が減っている雉(キジ)の放鳥を行いました。
人吉から、雉を育てる名人がおいでになり、彼が育てたキジを一羽一羽渡します。
キジは最初じっとしています。
抱っこさせてくれるし、その温もりを感じて、
生徒さん「かわいい…♡」と優しい表情。
あちこちから愛でる声が聞こえます。
命そのものを感じていたのではないでしょうか。
しかし油断するとダッと飛んでいっちゃいます。
何羽もフライングして飛んでいきました。こんなふうに。笑
私はこの日、放鳥を初めて見ました。
秋の阿蘇は、一面ベージュ。
そこにキジが飛ぶ姿が美しかったです。
いつもはイノシシさんを”駆除”する場面を見せてもらっていますが、
こうして少ないものは保護し、増やすのが鳥獣対策。
改めて学ばせていただきました!