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2023.10.24

農地を守れ!地域を守れ!行政マンの対策塾

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

2023年10月、彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

 

えづけSTOP!

 

毎年行われている、「えづけSTOP!対策実践塾」
本年度第二回目のこの日、会場にお邪魔してきました。

参加者は、熊本県内の各市町村の鳥獣被害担当の方々です。

 

 

午前中は、阿蘇くまもと空港そばのテクノリサーチパーク内にある「Pre-UXイノベーションパブ」で座学です。

 

・現状診断と合意形成
・ICTを活用した効果的な対策

というテーマで、稲葉たっちゃんが話します。

 

「耕作放棄地は、野生動物の隠れ家
収穫しない果樹は、動物にとってまるで冷蔵庫 」

という意識で、野生動物を農地や集落に近づけないために対策が必要です。

 

また、柵や罠を使って農地を守っているつもりで、効果がないことも多いそうです。

獲れない罠=死に罠 を、獲れる罠にするには?

農家さんや困っている一般市民だけでなく、市民の窓口である担当者に知識があると
効果的な対策を伝えることができます。

 

 

西原村、天草市、熊本市からは事例発表がありました。

使われていない、もしくは効果のない箱罠を回収し、効果的な設置方法に変更したり、

農業被害とそれ以外の鳥獣問題の窓口を一本化することで
市民が行政にアクセスしやすい環境を整えたりといった、各市町村の取り組みが紹介されました。

 

「庭になにかいる〜どうにかして!」というものから
「農地にシカが出た!」というものまで対処が求められる行政ですので
質疑応答も活発で、みなさん懸命に学んでおられます。

 

 

 

外周900mの畑を守る

午後は、芋屋長兵衛でお馴染みのコウヤマさんの広大な畑に移動して
「守る」実践編の学びです。

 

 

香山さんの、外周900mのこの畑、柵を丁寧に設置してから3年、一度もイノシシや鹿に入られていないそうです。

 

設置のタイミングではシカは出ていなかったけれど、

「地域に出ているのであればシカ対策をしておいた方がいい」

「長い目で見ると手間が一度で済む」

という稲葉たっちゃんからのアドバイスで、シカ対策もできるよう金柵を2つ重ねて設置しました。

そして今、シカが近くをうろうろしていて、畑に侵入しようとした痕跡もあるようです。

「あの時に対策をしておいてよかった」と香山さん。

 

今や香山さんは地域の他の農家さんに、設置方法を伝え、効果的に設置するお手伝いをしているそうで
「くまもと☆農家ハンター」の ☆=地域のヒーロー
に、なっていくことを実感している というお話をしてくださいました。

 

ピンチを超えたら強みになる!
この農家ハンターマインドも体現していらっしゃいます。

 

 

 

守り方を業者さんに学ぶ

 

日本各地から防護柵の業者さん厳選の3社にお集まりいただき、防護柵の特徴や設置方法やコツなどを教えていただきました。

 

メッシュ柵、金網、電気柵、いろいろあります。

電気を流せばいいということでもなく、乾燥している土地では電柵はあまり効き目を期待できません。

じゃあどうする?

ということで、別の柵にしたり、電柵とメッシュ柵のダブルの守りにしたり方法はさまざまあり、

対象の動物、その土地に合うもの、予算などから決めていきます。

 

 

柵の設置は、1、2人ではできません。

人手が必要です。力もいるし、たるみなく抜け穴になる場所なく 設置しなければなりません。

業者さんの「ぜひ地域の皆さんとコミュニケーションを楽しみながら設置してください」というコメントが印象的でした。

 

電柵は、まわりの草を除草しないと効果が薄れるのですが、
防草シートと一体型の電柵を開発されたのは驚きました。

業者さんも動物との知恵比べです。

 

 

 

 

 

こまっているからこそ、ご参加の皆さんは熱心なのではないかと思います。

罠の業者さんも、農家さんのさまざまな困りごと解消アイテムを開発され、農業の心強い味方です。

それでいて話も上手くて、惹きつけられました笑

 

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