農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2025年7月、彼らの現場で見て感じた事をレポートします。
芝浦工業大学デザイン工学部の学生さん、益子宗教授、そして研究員の方々がおいでになりました!
ICTを活用して有害鳥獣対策を行っている現場を見学するためです。
工学が専門の皆さんにとって、地域課題の解決や現場での技術の活用方法を探る研修の一環です。
その研修現場の様子をレポートします!
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【レポートのポイント】
▶︎芝浦工業大生の研修
▶︎箱罠の捕獲現場見学
▶︎イノシシの痕跡確認
▶︎ソラシドエコファームとそばの箱罠
▶︎林業との共通課題
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箱罠の捕獲現場見学
「まずは現場を知ろう!」ということで、箱罠の捕獲現場に向かいました。
電波測定もし、動画も撮りながら。
JICAから来ている研修生2人も同行しました。
1歳くらいのメスのイノシシが箱罠にかかっていました。とてもおとなしい、かわいいイノシシさんでした。
学生さん、目を逸らさずに全て見つめました。ありがとうイノシシさん。
箱罠は、開けた明るい場所に設置されることはほとんどありません。
イノシシの通り道である茂みに設置した方が捕獲率が高くなるためです。
そのため、電波の通信状況があまり良くない場所も多くあります。
イノシシの痕跡確認
以前、80kg級のイノシシを捕獲した箱罠にも立ち寄りました。
箱罠の外には、イノシシが餌を掘って食べた跡が残っていました。
大きな穴になっていて、どうやら、罠に入らずに餌だけを食べたようです。イノシシはとても賢く、慎重な動物だとあらためて感じます。
80kg級のイノシシさん捕獲レポートはこちら🫱 https://farmer-hunter.com/blog/5194
ソラシドエコファームと、そばの箱罠
続いて、ソラシドエアさんと一緒に取り組んでいる「ソラシドエコファーム」もご紹介。
電気柵でしっかり守れている様子を見て、電気のピリピリを体で感じて(笑)。
エコファームそばに設置した箱罠の現場にも行きました。
元はみかん畑だったところが耕作放棄地となっていました。わたしもこの付近でイノシシさんを見かけたことがあります。
電波の通信状況をチェックして、映像を撮り、これからどう展開できるかを大学で検討されます。
林業との共通課題
農家ハンターは、山奥深くまで動物を捕まえに行くことはありません。
基本的に、畑や集落に降りてきた動物を対象に捕獲活動を行っています。
箱罠は山の中に設置しますが、数時間かかるような場所ではなく、電波の届きにくい場所には対応できるセンサー機器を選んで設置しています。たとえ現場でスマホの電波がなくとも、少し行けばスマホも使えくらいの距離感です。
一方で、林業の現場はまったく異なります。
通信がまったく届かないような山奥、1〜2時間で戻れるような環境ではありません。
もし事故が起きても、救援を呼ぶことができず、毎年何名かの命が失われています。
助けられる命を守るためにも、林業における通信環境の整備は急務です。
農家ハンターが取り組むのは、農業現場における鳥獣被害対策ですが、林業が抱える課題と重なる部分も多くあります。
稲葉たっちゃんは、「このICT技術を林業でも活用できないか」と常に考えています。
そんなことを先生とも話しながら現場研修を終えました。
またおいでになることと思います。このフィールドワークから何につながるか?お楽しみに!
芝浦工業大学 デザイン工学部 益子研究室 https://masuko-lab.jp/