農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。
熊本市北区万楽寺の農家さん向けに開催された、
鳥獣害対策セミナーにお邪魔してきました。
講師は、プロジェクトリーダーの稲葉たっちゃん、
サポーターは大池さよちゃんです。
これまで、講演は何度も聞いてきました。
だけど、「自分たちで地域を守るばい」と、
農家さん=地域を守る当事者 に話をする場は初めてでした。
大いに感動したんですが、パッションはさておき、まとめます。
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◆ どこを守るか
農家さん各々で畑に電柵をはるなどして対策している人は多い。
でも、次は対策されていない隣の畑が餌場となってしまったりと
その地域全体を守ることには繋がりにくい。
だから、地図を見て、どこから動物がやってきているか、
どこに罠をしかけるかを地域で考えて、地域全体を守る策が必須!
奥まりすぎても面倒で見に行かないし、場違いなところにおいても効果なし。
絶妙な場所を探す。
◆ 誰が守るか
「行政任せにしても解決せんですよ。
自分たちがするって意識ば持たんと。」
稲葉たっちゃんははっきり言いました。
・行政
・地域
・猟友会
の役割や得意分野はそれぞれある。
自分たちも当事者として考えないと間に合わないし畑を守れない。
また、自分たちでできるようにならないと、継続もできない。
◆ どこも、「獲ったあと」が大変!
農家ハンターは、ジビエや革製品、ペットフード、石鹸、堆肥など
種類豊富にイノシシさんを活用しています。
穴を掘って埋めるのも疲弊する。疲弊すると続かない。
だから、まずは堆肥化できる機械を導入するのもおすすめ。
◆ アナログだってできる
農家ハンターの強みは、ICTを駆使しているところ。
そのおかげで、農業をしながらイノシシ対策をするのが実現した。
だけど、ICTを取り入れないと対策ができないわけではない!
「散歩がてら見まわる」と担当を決めて、罠を毎日見まわり、
変化があればLINEで一斉に知らせたりもできる時代。
地域や当事者に合う方法からスタートしてみよう。
◆ いつがんばるか
年間ずーーーっとは対策しきらん。がんばりきらん。
いつ、どこに動物の被害が多いか、痕があるかを見える化して
ウリ坊の増える時期、繁殖期に力を入れ
緩急つけるのも継続の秘訣。
◆ 餌場をつくらない
「イノシシが出て困る。来んでほしい」と言いながら
耕作放棄地が多かったり
採取しない果樹の木が、集落の中でそのままになっていると
それは餌場を与えているのと同じ。
山の中はいいとしても、集落の木は切ったりして
寄せ付けない対策をしていく。
◆ 地域で対策すれば、集落は守れる
やれば結果は出る。
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話が終わり、この集落の上空写真を見ながら
どこに獣道があるか
どこに被害があるか
どこに電柵があるか
洗い出しました。
そして、どこからイノシシが来ているか予測を立て、
罠をしかける場所を一緒に考えました。
今回はここまで。
今後は、地域の皆さんが中心になって話し合いの場を持ち
対策が進んでいくと思います。
対策のエキスパート・たっちゃんの言葉は、私の胸にも響きました。
「自分たちでせんと平和はつくれんし、続かん」
かっこいーーーー!!!!!
さよシェフのイノシシさんソーセージやハムも喜んでいただきました。
セミナー後、帰り際に美味しいソフトクリームやら
甘いいちごを食べたのは内緒です。