農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。
野生鳥獣害処理活用技術者研修会なるものに参加してきました。
食肉処理システムや野生鳥獣の食肉利活用、解体について、ジビエ料理の開発についてなど
座学で内容ぎっしり、学びみっちりな時間でした。
農林水産省の補助事業で、主催は株式会社一成さん。
ざっくりまとめると
捕獲した野生鳥獣を、ただ売る・食べるのではなく「食品を作る」意識を持つこと、
最大限の美味しさを引き出し、
消費者が安心して食べられるようなシステムについての学びでした。
これまで、農家ハンターの取材を通じて勉強させていただいているので
点と点が結ばれるような感覚がありました。
ジビエファームは、国産ジビエ認証を取得しています。
畜産とは違い、生育環境も食べ物もサイズもそれぞれ違う野生鳥獣を、安心して提供するための認証制度です。
農家ハンターでは、2019年、その認証制度を取得することを見込んでジビエファームを設立し、2021年に認証を取得。
ファーム設立から2年ちょっとですが
「時代は進んどる!!」
という声が稲葉たっちゃんや猪上くんから上がりました。
冷凍庫や管理システムの発達など、目覚しいようです。
京都の「鹿肉 垣内」の垣内規誠さんのお話もおもしろかった!
鹿肉のカリスマとして名を馳せる、垣内さん。
徹底的な衛生管理の方法を、映像と共に見せていただきました。
加工施設では動物さんの体に手で触れないように、徹底されています。
猪上くんは、お話を聞いて
「早速、ヘッドライトを頭につけます!」と言っていましたよ。
そして、農家ハンターがお世話になっている
高知県・ヌックスキッチンの西村直子先生は、ジビエ料理について教えてくれました。
「どうやって食べればいいか分からない」という消費者さんにも調理しやすい工夫をこらした商品展開など、
調理する人の立場に立った商品展開をされています。
世界中を歩いてきた直子先生、ヨーロッパよりも日本のジビエの美味しさに感動したそうです。
だけど、適切な調理方法でないために「まずい」と言われている現状がイヤだと言っていました。
ジビエ料理への愛をビシビシ感じます。
見た目にも美しい直子先生の料理を、農家ハンターでもお勉強しています。
猪上くんと大池さんは、直子先生から直接料理を教えていただくこともありますが、
改めて今回お話を聞いて、「ECサイト販売に向けて勉強になりました!」と大池さよちゃん。
座学のあと、直子先生が作ったお料理の提供があると、皆さんの目はキラキラ✨
お肉は、ジビエファームより。
猪上くんのお肉の飾り付けはとても美しく
直子先生の目もキラキラ✨
食肉に携わる方も多い研修会でしたので、
お肉の状態を目や鼻でチェックされていました。
最後に印象に残っているお話を。
九州に野生の熊はいませんが、本州・北海道にはいます。
冬眠しなくていいクマが現れたそうです。
その要因の一つに、イノシシさんの存在があるそうで。
鳥獣法では、捕獲した野生鳥獣は、持ち帰るか埋めなければなりません。
が、大きくて重いイノシシさんを埋めるってめちゃめちゃ大変・・・
手軽に道具を持ち運びできない穴を掘るのだけで数時間かかるのは容易に想像ができます。
だからけっこうそのまま放置状態になってることもあったりするようで。
それをクマが食べちゃう。
それで肥満になって、冬眠を必要としないクマさんが現れているようです。
野生鳥獣についての課題は、
農作物が食べられるという農家さんだけの問題ではなく
シカさんが適正な数を超えれば山林が荒廃したり
クマさんが山に飽き足らず、人里まで降りてくることが増えれば、人間の命の危機にも直結します。
そんな動物を、悪者として見るのではなく大切な資源と捉えて活動する人々による勉強会、参加できて感謝です!!