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2023.11.12

農業高校生の甲子園・日本学校農業クラブ全国大会で、高校生に伝えたこと

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2023年11月彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

農業高校生の甲子園

全国の農業高校にとっての甲子園、「日本学校農業クラブ全国大会」が熊本で開催されました。

集まったのは、日本の未来の農業のエリートたちです。

全国各地から、225名の生徒さんと123名の引率の先生方、そして八代農業高校や泉分校の生徒さんと先生方302名、合計650名が集い、2泊3日で様々な研究や学びを発表し合うこの大会。

「コロナ禍によって失われた地域連携を、農業クラブ活動によって復興させるにはどのような取り組みがあるか」などのテーマで9会場の分科会に分かれて、事例を発表したり意見を交換します。

あぁ難しそう…!

 

 

プログラムの最後に稲葉たっちゃんが講演をしました。

テーマは、「地域と畑は自分たちで守る!」です。

 

 

・止める(=命を終わらせる)のは辛い。今も辛い。できればしたくない。でも誰がするのか?「誰かがする」という意識では、鳥獣害被害は解決しない。

・鳥獣害対策にICTで立ち向かうことに、前例がなかった。だからやったこともないプログラミングなどにも興味を持って、一つ一つやってきたことが活動に生かされ、更に機器やアプリの開発などにも繋がっている。デジタルに強くなると、例えばハウスの温度管理などにも技術や知識を活かせる。農業でもデジタルを味方につけることが大切だ。

・活動を初めてしばらくは交通費も自前だった。でもお金がないと続かない。続けられるように法人化し、ジビエファームをつくり、イノシシさんの命を活用することで続けられるようにした。

・猪さんの捕獲後の処理がどの地域でも課題になっている。埋められているならまだいい方で、上にパラっと土をかけられるだけのこともある現実。自分たちはそうでない方法で命を大切にしたかった。

・解体数は捕獲に対して16%。人間が食べたい猪じゃないと売れない。命を無駄にしないようにしたい。そのため、ジビエ以外にも堆肥やペットフード、革製品として活用している。

 

農家ハンターの7年間を伝えます。

 

 

一歩前へ

「自分は家族経営の小さな農家の1人。

それが、鳥獣害対策をすることで機器の開発に携わったり、こうして何百人もの前で話をしたりと、可能性がぐんとひろがった。

一歩踏み出して、ストレスを感じながらでも少しずつ挑戦していく。そうやっていけば日本を変えていけると思っている。」

 

等身大のたっちゃんの思いを高校生に向けてエールのように送った言葉は、高校生にどう届いたでしょうか。

 

お礼の挨拶をしてくれた代表の生徒さんの言葉の中に、デジタルに強い人材になる大切さを学んだということが添えられていました。

 

わたし、何度も何度も聞かせていただいていますが、この日はまたぐっときました。

それはたっちゃんの奥にある思いを、ストレートに高校生たちに届ける姿勢に、だと思います。

「届けたい相手に精一杯、誠心誠意」を毎度感じて、心が痺れるのです。

 

先月、猪上くんやたっちゃんが授業を通して関わった八代農業高校泉分校の高校生から聞いたことがあります。

「農家ハンターに、僕は人生変えてもらいました。感謝してもしきれません。」

 

記念品にまた感激!

心のこもった記念品が、全参加者に配られました。

八代農業高校泉分校の生徒さんたちが作ったペットボトルホルダーが
記念品として参加者に配られました。彼らが捕獲した猪さんでできています。

 

難易度の高い、ネジネジスタイル。

冬に初めてネジネジキーホルダーに挑戦した授業で、苦戦していたみなさんの様子を見ていました。

 

講演の後、校長室でたっちゃんはそれを見ながら
「上手にできとるね〜。あがんみんな難しい難しいて言いながら苦戦して作りよったのに。涙出るばい」

と嬉しそうに言っていました。

 

生徒さんの素晴らしさを語り合った橋口校長先生と最後に一枚。

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