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2024.08.12

1日でスイカを40個食べられる!?田原校区第5町内での研修会

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2024年8月、彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

熊本市の鳥獣対策室主催で行われた、植木町の《田原校区第5町内イノシシ対策研修会》にお邪魔してきました!

 

名前の通り、イノシシ被害に悩む地域で、ご参加の方の9割は農家でした。

植木はスイカの名産地、「おおとい、スイカ40玉やられた」とおっしゃる方もいました。他にもメロンやタケノコの被害が大きいようです。

 

そりゃあ収穫直前の農作物を食べられたら困る。。。しかも40個!

食べてしまわずとも、ちょっとかじっただけでもダメです。傷がつくと商品になりません。

「イノシシめ〜!」と涙声になりそうなものですが、皆さん同じ状況の仲間ですのでもう仕方なしの笑顔です。被害の話で盛り上がる、イノ☆コミ、ここでも。

 

 

 

 

 

各農家それぞれに対策も進めておられますが、より効果を高めるため地域ぐるみでの対策を考えたいと研修が行われました。

電柵をしている方は割合的に多かったですが、必要な電圧4000v以上流れているかどうか把握している方はいませんでした。測る習慣をつければ、線を草刈りで間違えて切ってた、とか、金網柵に当たって漏電してた…ということに早く気がつけます。実際にとても多い!

電柵でイノシシが命を落とすことはありません。「痛い!」となって以後怖がるための心理柵ですから、怖いと思わせることが要です。「電流流れてないことがある」ということを覚えさせてはいけないのです。

 

7月からは出産を終えたイノシシが出没しはじめる頃です。

時期によって、採れるものをイノシシも食べるため、イノシシの通る場所、来る場所は変わります。

イノシシの動きを見ていくことで、見えてきそうですね。

 

箱罠をしている方、「箱罠をただ置いてただけ。イノシシのことを何も知らずに置いていただけだから全然獲れんだったとね」という声もあがりました。

 

 

講義が終わってから寄せられた質問とその返答をご紹介します。

 

Q 箱罠のトリガーになるワイヤーは、ピンピンに張ったほうがいいか?

A 今の時期はウリ坊が多くいる。敏感にしておくとウリ坊だけでゲートが落ちることになり、親や賢いイノシシほど獲れなくなっていきます。ゲートが閉まるのを見たイノシシはより慎重になっていくので減らしているようで増やすことにもなってしまいます。なので、ピンと張って敏感にする必要はないかと思います。現場を見ないとなんとも言えませんが…

 

Q 薬をイノシシの餌に混ぜれば、すぐに数が減らせるんじゃないかという案を聞いたことがありますが、現実的なんでしょうか?

A 薬を使ってイノシシを処分することは倫理的にも法律的にもアウトです。また、イヌやネコなど他の動物がそれを食べて被害を及ぼすことも考えられますので、絶対にやってはいけません。餌といえば、放任果樹や出荷しない農作物を畑に放置することは「えづけ」になってしまうので、そうした場所をなくすことが重要です。

 

 

結びに。

「人に任せてても終わることがありません。来年からイノシシがもう来なくなる、なんてことはありえないのです。だからこそ、地域全体で、賑わいながら対策をしてほしい」とたっちゃんから話しました。

 

 

熊本市の鳥獣対策室の方も効果を高めていくことを軸に企画しておられました。(熊本市の鳥獣対策、農業被害と生活被害それぞれの部署があり、とても先進的なんです✨)

現場で対策を一緒に考えるような実技もやっていけると、その地に合った対策ができていくでしょうね。

 

 

ご参加の皆さんは、会が終わってから、公民館の外で

「まずは草刈ばせなんてこったいね」

と確認しあって解散されました。

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