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2024.01.18

実践者向けの濃いめの講座

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

みんなご存知のパソナさん主催で、鳥獣対策セミナーが行われています。
農家ハンターも任せられ、県内外から受講生が戸馳島に集まりました。

その様子をレポートしますっ!

 

腹ごしらえから

まず集まってみんなでお腹を満たすところからスタート。

10kgほどのイノシシちゃんの丸焼き、火を囲みながらのウインナーに、皆さんの顔がほころびます。

 

丸焼きは、サイズ、焼き具合、共にハナマルで、作った猪上くんも満足そうでした✨

ビジュアルもやっぱりすごくて、居合わせた大学生からも歓声が上がっていました。

 

 

 

 

 

ウインナーもなんだかいつもよりサイズが大きいと思ったら、食べ応えがあるようにと大きくしたんですって。
ワイルドサイズ!

 

参加された方は、すでに鳥獣対策に従事されていたり、これからしたいと思っておられる方。

「本気」の人たちでした。実際にすぐに活かせるように参加されました。

 

 

山へ

イノシシミールを堪能した後、私たちは山へ行きました。

箱罠の現場研修です。

 

軽トラに乗り換え、「ここ、登れるの!?」な斜面を駆け上がります。

高級車やスポーツカーよりもずっと人の役に立ってくれる、パワフルな軽トラ万歳!

登って登って、車幅ギリギリではないかと思うようなスリルのある道を進んだ先にある箱罠の場所。

 

人にとってアクセスしづらい場所こそ、イノシシさんの居場所なのです。

センサーがなければ、これを見回らなければなりません。
でもIcTのおかげで、定期的な見回りや餌の補充をするだけでいいので農業との両立が叶いました。

 

 

車を停めてから箱罠まで歩きながら、落ち葉を集めます。

落ち葉は箱罠の環境を自然に整えるために使います。

 

箱罠では

イノシシさんは、猪突猛進と言われますが、実はとっても慎重派。

箱罠に入る時、「ここは何か別の場所」だと分かって恐る恐る入っています。

まずは箱罠の外から食べ物を狙って、でも「中にあるものを食べたい!」と我慢できずに入るんです。

 

これが分かったのは、センサーカメラでイノシシさんの動きを見ているからこそです。
相手を知って対策をたててきました。

 

 

罠の仕掛けを調整するのも、捕獲率に影響する重要なことです。

 

大きなオス一頭だったらば、早めにゲートが閉まってもいいけれど
親子なら簡単に閉まっていては取りこぼしちゃいます。

イノシシのお母さんは、率先して罠の中に入らないからです。
子どもは好奇心旺盛なので入りやすいけれど、簡単にゲートがしまったら親を捕獲できません。

 

狙うイノシシさんがどんなものかで、調整するのです。

 

 

環境整備

見た目や足元は、少しでも違和感をなくすことが肝心です。

イノシシさん、足元の違和感にはとても敏感なようです。

 

足元のワイヤー部分が剥き出しにならないよう、集めた落ち葉を敷きました。

 

 

 

特に、入口の違和感をなくすのが肝なので念入りに。

この写真の通り、境目が分からなくなるまで土や落ち葉をかけます。

 

 

どこから来ているか?

イノシシさんの動きを調べるために周辺を今一度チェック。

するとありました、イノシシさんの痕跡が。

イノシシさんは泥のついた体を木に擦り付ける習性があります。

人間の膝くらいに木に乾燥した泥がついていればそれはイノシシさんかもしれません。

 

 

別の罠も確認に行ったときに見えた景色の綺麗なこと!

三角〜宇土の山には、不知火海と有明海をどちらも見れるところもあって
ご褒美のように美しいのです。

 

4時間の研修は従事者向けの濃いぃ内容でした。
わたしもここまでじっくり実践研修をする様子は初めてってほど。

熱心に聞いておられましたが、この日、一番質問しておられたのはパソナのご担当者さんでした!笑

地域創生に興味のある人が多いことから、このような研修が実現しました。
パソナさんも鳥獣対策されるかもしれませんね!待ってます!笑

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2024.01.10

鳥獣対策の学び・天草拓心高校

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2024年も元気に農家ハンターの活動をレポートさせていただきます。
よろしくお願いします!

 

天草拓心高校の本渡校舎で、鳥獣対策の1日授業が行われました。

 

1:稲葉たっちゃんの講演
2:箱罠・くくり罠講習
3:猟銃体験
4:キジの放鳥

と、ぎっしりプログラムです。

 

たっちゃんの講演

 

鳥獣害被害の実態についての説明、対策の実例をお伝えしたことに加え、
天草ならでは、天草拓心高校ならではの話を組み込んだ講演内容でした。
天草の新和町にある解体施設のこと、
それから、他の農業高校での取り組みなども食品科や生活科もある学校なので、
ジビエの栄養についてなどもご紹介しました。

例えばタンパク質。
多い順で行くと、シカ、イノシシ、豚、牛、豚だそうです。

また、和牛は餌を輸入していることも多い。
でもジビエは国産のご飯を食べているので、ジビエはフードマイレージがかかっていないとも言えます。

地産地消です。
確かに!という新たな視点をもらいました。

猪上くんからは、
「ジビエを食べてほしい。食べて、鳥獣対策を応援してほしい」と熱いメッセージを届けました。

当事者じゃないと関われないというものではありません。

消費者になることで、循環の中に入ることができるし
従事者をサポートすることにもなります。

 

罠講習

箱罠とくくり罠の講習は、生徒さんだけでなく先生方も興味深そうに話を聞いていました。

中には、実際に箱罠を設置されたことのある先生もいて、効果的な罠、設置の仕方について関心があるようでした。

 

 

箱罠の中に生徒さんが入りました。イノシシのマネの上手なこと!笑

箱罠に入った生徒さん、たっちゃんの講演でも狩猟免許は18歳から取得できる話があったこともあり、狩猟免許をとりたいという気持ちになったようです。

きっかけは?と尋ねると

「お小遣い稼ぎにもなるから」という返事。

素直さが素晴らしい!

たっちゃんは、「そういうことから興味を持って、飛び込んでみていいと思う!」とニコニコでした。

 

バイトをすることもいいけれど、こんな方法で社会課題に向き合いながら経験を積むといいなぁと思います。

 

 

猟銃に触れる

 

 

 

銃は、熊本県から貸していただいたもの。
弾は装填できませんが、作りは本物と同じです。

持つとまず重さに驚きます。

こんな重いものを持って山に行くだけでも大変。構えて狙いを定めて動く動物に当てるなんてとてもできる気がしません。。。

でも猪上くんはさすがの構え。

 

 

狩猟免許を持っていても、猟師さんについて山に入ったりして覚えないとなかなか難しいことが想像できます。

 

農業高校に行っていても、こんなものに触れる機会はそうありません。皆さん楽しそうでした🎵

 

 

雉の放鳥

 

昨年は、阿蘇の山で雉を放ちました。
今年は天草の山です。青空に向かって雉を放ちます。

 

バタバタと元気な雉に驚きながらも、抱いていると温かくてかわいいと笑顔になる生徒さん。

油断すると飛んでいっちゃうのですが(笑)、みなさんの様子にわたしも笑顔になります。

 

 

 

 

雉は、そんなに遠くに飛べるわけではないそうで、遠くても1日に1〜2kmくらいの移動になるだろうということでした。

天草に雉がいたら、ここの生徒さんが放ったものかもしれません。

 

足もあまり速くない感じがかわいらしく、ニワトリのように山の中に走り去る雉もいました。雉についてあまり知らないわたしも少しずつ特徴が分かってきましたよ。

 

生きた学び、生徒さんはどのように受け止めたでしょうか。

 

今年も高校生との関わりは増えていきそうで、楽しみです。

 

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2023.12.24

喜ばれる農業は、鳥獣対策とセットで

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2023年12月、彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

12月、熊本農業高校の有志の3年生が戸馳にいらっしゃいました。

進路が決まっている彼ら。
大学に進学したり就職したり様々ですが、いずれ就農すると決めている皆さんです。

 

吉田畜産へ

 

挨拶もそこそこに、予定していた宮川洋蘭でのレクチャーを後回しにして
向かった先は、三角の経済を引っ張る吉田畜産さん。

戸馳島に牧場があると聞いてはいましたが、実際にお邪魔するのはわたしも初めてです。

「熊農の後輩が来る」ということで、急遽受け入れてくださいました。

 

牛の愛らしさにみんな顔が綻びます。
子牛だけでなく、大人の牛も、当たり前のようになでなで。

ベロを掴もうと挑戦する生徒さんもいました。
イタズラではなくコミュニケーション!

生き物を愛する、心優しい生徒さんたちです。

 

 

 

 

「どんどん質問しよう!」という宮川さんの言葉もあり、みなさん少しずつ手が挙がるようになりました。

 

 

 

吉田さん親子からのメッセージ

◎好きな情報だけを入れるのではなく、いろんな情報を入れるようにする。

◎ネットは全部を教えてくれない。現場を知ることが大切。

◎世の中を、世界を見る。

◎勉強はできんでもいいけど、頭は使うようにしよう

 

戸馳、なんだかすんごい農家さんが集まっているように感じます。夢がある!

 

 

吉田畜産さんからの帰り、バスに乗り込むと尋常じゃないハエの数。

驚きました。

「きゃー」とか「うぇ〜」とか声があがりそうなものですが、この高校生からは一切そんな声は聞こえてきません。さすが!

 

「つくる」と「まもる」はセットで考える

 

さて、鳥獣害対策について。

宮川さんからは、これから農業をしようと志すみなさんには、農業と鳥獣対策はセットであることを伝えました。

対策は、「猟師が」ではなく、「農家が」するもの。
農業するなら無関係ではいられないことです。

 

狩猟免許のうち、わな猟免許は18歳から取得できますから、がんばれば当事者になれます。

 

お米、大豆、麦などは平地で作れますし、輸入もできる食材です。

一方、食を豊かにするものは、中山間地域でつくられるものです。
そしてそれらは、作業の機械化が難しい傾斜地でつくられたり、年に一回しか収穫できないものも多いです。

そんなものが動物に狙われるから、農業を続けていけないということにもなってしまいます。

 

山に、イノシシさんのごはんとなるものがないわけではありません。

里山に美味しいものがあるから降りてくるそうです。

50年前のほうが、山はもっと木々が少なかった。

それでも里に降りてくるイノシシさんが少なかったのは、里には食事がなかったことと人が怖かったからかもしれません。

 

農家さんのこと、農村の課題、地域課題を視野に入れた、プレーヤーになってほしいと宮川さんからのメッセージです。

 

何が正解?

カモさんの被害からレンコンを守ろうと、農家さんが畑にネットを張りました。

ネットにひっかかったカモを、ワシが襲いました。

翌朝、通学途中の小学生がネットにひっかかった瀕死のカモを見ます。

鳥を愛する会から、行政向けに「いかがなものか」と連絡が入ります。

 

では、農家さんはどうやってレンコンを守るといいの?

 

という迷宮入りしそうな問いが投げられました。

生徒さんから出た案をいくつか紹介します。

 

・カモを他のところに誘き寄せて、餌を食べさせる。(間接的に畑に行かないようにする)

・死んだカモを吊るしておく

・飛んできたカモを捕まえて合鴨農法に活かす

・鷹や鷲などをたくさん放つ

・ハウス栽培する。

 

農水局から研修に来ている少しお兄さんからは

・カモが渡来する原因を解明する

 

難しい問いです。が、リアルな課題ですし、熊被害があっているところと似た構図です。

 

 

喜ばれる農業を

 

宮川洋蘭で取り組んでいる、

「エコ 且つ捨てやすい容器・支柱」を使うのはなぜか。
お客さんのためです。

 

これまでの当たり前だった、高級感のある重い陶器や捨てづらい鉄の支柱にも疑問を持ち、変えたこと。

発送する際に使う新聞紙は、熊日新聞を使うことでローカル感を味わってもらうこと。

「お客さんが喜んでくれること」を考え、大切にすることで生まれたものです。

捨てるしかなかったものをアップサイクルして生まれた製品も人気です。

 

 

宮川洋蘭のイチゴを食べて生徒の皆さんが「品種当てゲーム」をしていました。
さすが、ピシャリと当てます!すごっ!

 

 

最後、ジビエファームを見学して終了!

「いつでもコメを!」のステッカーがかわいいバスで元気に帰って行きました。

 

 

 

後輩である農業高校生の視察ということで、嬉しそうだった宮川さん。

稲葉たっちゃんもですが、こうして若い人たちに伝えることを惜しまない姿をいつも拝見しています。

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2023.12.15

菊池で絶好調講演!

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2023年12月、彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

この日は、菊池市一帯から、中山間地域のリーダーたちが集った勉強会でした。
「鳥獣被害防止対策講演会」、主催は菊池市です。
このところ講演でおおいそがしの稲葉たっちゃん、この日も絶好調に2回講演しました。

調査 が肝心!

 

鳥獣被害に危機意識をお持ちの方々が30名近く集まりました。

菊池市の現状はというと。
農林業被害が深刻で、主要道路にイノシシ・サル・シカが出てくるのは珍しくはなくなりました。
農業被害額は7000万円と計上されています。

ただし、この数字は十分ではないという声があり、見直す必要があるようです。
実際にご参加の方からも「こんなに低いはずはない」という声があがりました。

肌感覚と数字が合っていないことに対してたっちゃんは、

「調査の結果次第で国や県からの予算配分が変わります。その時は面倒だったり、「ざっとでよかかな」と思っても全体数で見れば影響があるため、調査のときにはぜひ協力してください。アンケートも同じです。行政へ声を届けられる機会を活用してください」
と話しました。

 

 

いつ対策する?

年に一回しか収穫できないようなもの、そして作業を機械化ができない農作物が特に被害を受けています。

手をかけて育ててきたものが、さあ収穫しようというときに先に動物に食べられてしまう。
スピード比べのようになっちゃうけれど、かといって収穫を早めるわけにもいきません。そんなところでイノシシさんが幅をきかせて歩いていたら 怖いし「もうやめよ…」とモチベーションが下がってしまうのも分かる気がします。

「最近イノシシ出てきたな」と感じるようになったときが始めどきだとたっちゃんは言いますが、その理由が分かりました。

動物さんは場所と味を覚えて一年ごとに増えていきます。
でも人間が対策をするには、免許が必要だったり罠などモノを仕入れたり、補助金の申請をしたりと時間がかかるんです。
ざっと3年ほどだそう。
「多くなって被害がひどくなってきた、やばい」というのがスタートだとしても、対策できるまで3年。
その間動物はさらに増えていく…となっちゃうので、早めの対策が必要だということです。

 

おじちゃんたちの技術を若者へ

 

技術を持つ人が、若者へ伝えていくこと。

これもタイムリミットがあります。
高齢化で担い手が減ります。

被害は増えて担い手は減るというのは、全国の過疎地域で直面することが見えている課題です。

 

狩猟免許を取得しても、経験が必要なことはたくさんあります。

例えば銃の扱い。持ったからといってすぐ撃てません。当たりません。
どのタイミングで弾を装填する?
どのくらい近づく?など、経験者が現場で培ったことをビギナーに伝えていく時間が必要です。

 

自分たちが決めて動く。

 

被害があってもなくても、「今後、この地域をどうしていくか」は、地域住民自身でで考え決めていくしかありません。

危機意識を持った方々から、いくつも声が上りました。

 

・「旭志の方で、シカが増えている

・「豚コレラもあり、戦々恐々としている」

・「地域住民が対策しやすいように、ルールの見直しが必要だと思う」

ここでみなさんのご様子を拝見し、危機意識がるからこそなんとかしたいと思っておられることが分かりました。
個々人で率先して動いておられる人もいらっしゃいます。

 

行政が得意とすること、逆に民間だからできることがあるので、どのように上手に繋がっていくかもこのような講演会で伝えています。

 

全国津々浦々、たっちゃんの講演巡業は広がります。それだけ困っている地域があるということですね。

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2023.12.08

現場で学ぶ、えづけSTOP!

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2023年12月、彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

 

この日は、県の各地の行政職員さんが、戸馳島においでになりました。
今年度「えづけSTOP」講座の最終回です。

 

ジビエファーム、Q&A

案内したのは、施設長の猪上くん。
宮川さんとの漫談のようなQ&Aから始まりました。

 

 

 

Q:解体施設で働く大変さは?

A: ①イノシシさんが重い!
②命を奪うところ
③無駄なく活用すること
他の施設では、解体する人を雇ったりして分業す流ことが多い。ここは一貫しているので捕獲から流通までの流れがわかる。また、ICT活用によって、いつ誰がどこで獲ったか分かったうえで解体するため、自信を持って美味しいお肉をお客さんに販売できる。

 

Q:他の施設では 猟師さんが獲った猪を持ち込みすることが多いが、自分たちで止め刺し(命を終わらせること)を行うようになった経緯は?

A:三角全域を一手に担っていた方の活動を引き継いだ。もともとは猪がいない地域だから、対応できる人が少ない。それで農家が対策を始めた。そしてなるべく苦しませないようにしたいという思いから、最初から最後までを自分たちでするようになった。ジビエとして美味しいものを出したいという思いもある。

 

Q:解体施設の大変さは?

A:安定的に供給すること。季節で捕獲量が違う。シーズンによって稼働量が異なり、安定供給が課題。ストックできる冷蔵庫があるといい。

 

まるっと堆肥化マシーン

 

 

ジビエファームには、イノシシさんをまるっと堆肥化してくれるスーパーマシーンがあります。これを鳥獣害被害に困る地域は導入されることをオススメするのにはワケがあります。

 

お金だけではなくジビエには向かないイノシシさんも、堆肥化することで、ただ埋めるのではなく循環の中で活かすことができます。

捕獲することもだけど、獲ったあとが大変です。
命を終わらせること、そしてその後の処理が大きな負担になるのです。

実際に導入している天草市では、
「埋めるのが大変だったから助かる」

という住民の方の声が届いていると話してくれました。

 

そして、避けられない産廃料。

どれだけ無駄なく解体しても、1個体の7割は残渣となって産廃にすることになります。
内臓や頭部と言った重さの結構ある部位は産廃にせざるを得ません。

これがバカにならない値段になります。

例えば50kgの個体1,000頭を捕獲できたとして。
総重量50,000kg、そのうち7割を廃棄すると仮定したら廃棄総重量35,000kg
150円/kgの産廃料で計算すると総産廃料 5,250,000円…!

(計算苦手ですので間違えてたら教えてください🙇)

 

解体施設をつくるなら

 

宮川さん伝授!これは大事!というポイント3選

 

①設立前に住民合意を必ずとる!

全国的な解体施設の課題は、住民の方に理解をしてもらえないことです。
そのために不便な山奥につくらなきゃならなくなった施設が多いそうです。
「地域の課題解決のための場所」だということを根気強く伝えていくことが大切です。

 

②持続可能な施設にする!

ある施設では、猟師さんが捕獲しなくなり、せっかくある解体施設をcloseする事態となったそうです。

誰が担い手になるのかということも見据えて、つくる必要があります。

 

③PCスキルを持った人材が必要!

肉の解体となれば、屈強な人がやってそうなイメージですが、
実際はPC作業がなんと多いことか。

特にジビエファームではトレーサビリティを大事にしているので記録が欠かせません。

 

箱罠で

箱罠を前に、行政の皆さんが見守る中、たっちゃんがRKKのミミーラジオに出演するというおもしろい展開もありながら、みなさんで箱罠を見学しました。

 

 

ここでの大事な学びは

「えづけSTOPと、箱罠は最高のコラボレーション!!」

 

耕作放棄地が整備されていたり、
人間にとっての不要なもの・イノシシさんにとってのご馳走である残渣がそのままにされていたり
という、いわゆる”えづけ”をSTOPしている状態だと、
箱罠に置く米ぬかやいろんな餌が、イノシシさんにとって魅力のある食事になります。

つまり、箱罠にかかりやすくなるってことです。

箱罠とえづけSTOP作戦は両輪ですることで効果を発揮するのです。

 

 

 

職員さんにお話をお聞きしました

 

シカカツと、ジビエカレーを食べてホッと一息のところ、ご参加の方にお話をお聞きしました。

 

 

 

 

 

相良村の職員さん

猟友会メンバーが中心の「捕獲隊」が、鳥獣対策に全面的に協力してくれているそうです。

でもその多くは高齢で、10年後の担い手が心配です。
少しでも協力できるようにと、今回の研修に参加されました。

「箱罠の設置場所、ワイヤーの貼り方、間違ってました!!すぐ変えます!」

だそうです😇

 

球磨地域振興局から県職員さん

 

林業系の対策と農業側の対策は別になっているけど、連携が必要だと思っています。

対策に浮いては、
シカ対策のネットをしても、すぐに飛び越えてくるから、「どれ買ったらいいの!?」と分からないことも多く
森林組合さんからも、軽くて設置しやすいものがいいと要望があります。

提案する側だから、しっかり学びたいと話されました。

そしてここでも担い手不足がすぐそこまできているという危機感をお持ちでした。

 

たっちゃんがよく講演で話される、「今から10年が後継者を育てる鍵になる」ということが繋がってきます。

 

今回は、行政の職員さん向けなので、行政と地域の方々がうまく連携して対策を進めるためのエッセンスを詰め込んであったように思います。

来年もまたぜひ!

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