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2023.01.12

鳥獣対策講座とキジの放鳥

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

 

阿蘇中央高校のグリーン環境科の学生さんへ

 

阿蘇中央高校で、鳥獣対策講座が行われました。

高校生に混ざり、私も勉強させてもらいました。

 

 

改めて、鳥獣対策

 

熊本県の自然環境福祉課の今村さん、みのださんのお話も面白かったです。

 

生態系のバランスが崩れたら、生物多様性が崩れます。

野生のカモシカは今、200頭ほどしかいません。食性が重なるニホンジカと競合し、ニホンジカがたくさん食べちゃうそうです。

また、カモシカはつがいで動きます。餌を求めて山からおりてきますが、その時は単独になり、出産数が減っていることもあり、絶滅危惧種に指定されています。

 

カモシカのように、少なくなったものは増やし(保護)、イノシシのように増え過ぎてしまったものは数を抑えていく(管理)のが鳥獣対策です。

 

 

高校生、イノシシやシカを見たことがある人は、他の高校と比べて一番多い!と講師のたっちゃんが言っていました。
見たことがあるというだけでなく、ジビエを食べたことがある人、
家でイノシシの被害があって困ったという人もいました。

 

これまで東北ではイノシシは生息していないとされていましたが、2022年に入って青森県で被害が確認されています。

 

 

たっちゃんから高校生へ

「狩猟免許とったりして、自分たちで鳥獣対策をするなら、
地域の人を巻き込んでください。『こんなの獲れた』って見せたりすると、
地域の人も現場を知ることになり、自分ごとになっていきます。
ぜひ、まわりを巻き込んで、挑戦してください」

 

 

 

いざ、体験

罠や野生動物による被害が身近なこちらの高校生たち。

座学の時には静かだった皆さんも、罠を見るとき、猟銃を触る時は高校生らしく賑やかでした✨

 

 

先生とたっちゃんが箱罠に入ってみたり

 

 

 

生徒さんが入ってみたり

 

 

くくり罠にかかってみたり

 

 

猟銃を触ってみたり

 

 

 

驚いてみたり

 

 

触ってみたり

 

わたしも初めて猟銃を触りました。

猪上くんが軽そうに持っているので、重くないのだろうと思っていましたが、しっかり重いんですね!!

男子学生さんも

「重いです…。持つのはいいけど、これを担いで走ったりするのはちょっと大変ですよね」

と言っていました。

 

空気銃と散弾銃の2種がありましたが、弾がでないようになっているだけで、本物と同じです。

 

これを担いで山に入って野生動物を見つけるのは体力もいるだろうなーというのが単純なわたしの感想です。高齢化とともに猟師さんが減るのも分かる気がします。

 

そして弾は3つしか入りません。

この重いものを狙いを定めて撃つってすごい技術ではないですか。

 

射的さえ当たらないわたしには、3弾しかないなんて希望がありません。

でも犬に協力してもらいながら、猟師さんはやってのけるんですね。

すごい〜

 

 

 

 

キジの放鳥

 

午後は、美しい阿蘇の山へ場所を移します。

 

数が減っている雉(キジ)の放鳥を行いました。

人吉から、雉を育てる名人がおいでになり、彼が育てたキジを一羽一羽渡します。

 

 

 

 

 

 

キジは最初じっとしています。

抱っこさせてくれるし、その温もりを感じて、
生徒さん「かわいい…♡」と優しい表情。

あちこちから愛でる声が聞こえます。

 

命そのものを感じていたのではないでしょうか。

 

しかし油断するとダッと飛んでいっちゃいます。

何羽もフライングして飛んでいきました。こんなふうに。笑

 

私はこの日、放鳥を初めて見ました。

秋の阿蘇は、一面ベージュ。

そこにキジが飛ぶ姿が美しかったです。

 

 

 

 

いつもはイノシシさんを”駆除”する場面を見せてもらっていますが、
こうして少ないものは保護し、増やすのが鳥獣対策。

 

改めて学ばせていただきました!

 

 

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2022.12.30

熊本SDGsアワード 受賞!

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2022年12月、彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

もう今年も終わりますね。

今年最後のレポートは、おめでたいお話。

 

クリスマスイブに、嬉しい賞を受賞しました!

その名も『くまもとSDGsアワード2022』。
牽引部門の優秀賞です。

 

 

 

クリスマスイブに、まさにクリスマスプレゼントのように
熊本日日新聞社にて授賞式が行われました。

 

 

 

 

 

 

名だたる熊本の企業さんの中、農家ハンターが並ぶってなんか誇らしい…!!

 

わたしが農家ハンターにお邪魔するようになって、
これまでで一番かしこまった場でした!笑

 

 

 

そんな中でのプレゼン、ピカイチ元気がよかったです!✨

 

 

 

地域の活動が、鳥獣問題に悩む全国の地域のロールモデルになりうること、
イノシシさんを害ではなく地域の宝とし、循環する仕組みをつくっていること、
鳥獣問題を通して地域のヒーローとなれる人を育んでいること
が評価され、優秀賞に選出されたそうです。

 

 

 

 

鳥獣問題は多くの人にとって気がつかないことだと思います。

でも、取り組まなかったら私たちの食卓を彩る旬の食べ物、
それも特に作るのが大変な食材が手に入りづらくなったり
山道で遭遇したりと無関係ではいられないことでもあります。

時間も労力も頭脳も使い、投資し、本気でやっていることが人の心を動かすのだなぁとしみじみ感じておりました、宮川さんの背中を見ながら。

 

 

 

 

 

各企業さん・団体さんの報告プレゼンは社会貢献の方向もさまざま。

水資源を守るための取り組み、

SDGs要素を取り入れた事業(企業)をサポートする取り組み、

住宅会社として古紙を断熱材として活用する取り組み、

外国籍の人と地域を繋ぐ、図書館の取り組みなどなど、とても興味深いものでした。

 

その中でも圧巻だったのは高校生です。

高校生、半端なかった…!!

 

熊本農業高校では豚の脂、豚脂の利活用をしていました。
豚脂を利用して、企業さんの経費が削減したり商品開発をしたり、
起業していいのでは…と思うほどです。

天草高校ではアマモという海の藻の増殖を目指す取り組みがされていました。
地域を巻き込んで地域の課題に向き合っています。

かしこまった空気を変えてくれたのも高校生です。

希望を感じる時間でした。

 

 

 

 

 

 

このアワードに関する団体だけでなく
さまざまな市民活動は、SDGsという言葉が生まれる前から始まっていたものが多いです。このように評価されるようになり、時代が応援し追い風になっていることを改めて感じました。

 

 

 

 

ちなみに。

授賞式に一緒に来てくれたのは、大学生の松藤さん。
農家ハンターとは、彼女が高校生だった頃ジビエサミットで一緒にプロジェクトに取り組んでくれたという思い出があります。
おめでたい席での再会でしたね!

 

 

今年のレポートはこれでおしまい。

まだまだ報告できていないことがたまっていますので、年明けもお楽しみに!笑

来年もよろしくお願いいたします。

 

 

 

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2022.12.16

おいしい!楽しい!戸馳収穫祭

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2022年12月、彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

戸馳収穫祭

ある秋の日、戸馳島で大きなイベントが催されました。

その名も戸馳大収穫祭!

 

車海老の水揚げ、
船釣り、
みかん狩り、
戸馳や三角の味覚をぎゅっと味わうランチタイム、
イノシシさんの箱罠見学

と、ぎゅぎゅぎゅっと詰め込んんだ、恵みの日。

 

モニターツアーということで、たくさんのご家族にご参加いただきました。

 

 

車海老の水揚げ!

吉本水産さんにご協力いただき、車海老の水揚げ体験!

この時期だからこそできる体験です。

 

漁場にかけられていた網を引き上げます。

「網の口の向きによっては、エビが入っていない可能性もあります」
と、吉本さんは言われていましたが、
無事、みんなの揚げた網に入っていましたよ🦐🦐🦐

 

 

 

 

吉本さんに差し出されて、躊躇なくわしっと掴めた!

「高級だから触っちゃいけない」なんて思うのは大人だけですね笑

 

 

この後、別のグループが、箱詰め体験をしました。

イキの良い車海老を並べて入れるのは大変!

吉本さんが扱いやすいように冷やしておいてくれました。

 

お土産もありがとうございました!

 

 

あまーい みかん狩り

 

お次はみかん畑へ。
稲葉たっちゃんの農園でみかん狩りをします。

 

「どんだけでも採って食べてよかよ!」

と言ってくれるので、みんな頬張る頬張る。

有明海を見下ろす絶景と甘いみかん、最高でしたー!🍊🍊🍊

 

 

 

 

イノシシさんとご対面

みかん農園のそばに設置されている箱罠に、イノシシさんがかかっているとの通知がありみんなで見に行きました。

イノシシさんたちを捕まえる理由を、子どもたちにも伝えました。

まだちょっと難しいかな?

イノシシさん、こんな動物なんだ、かわいいなって知るのがスタートかもしれませんね。

 

 

 

 

ガラカブ釣ってさばいて

 

釣りグループはガラカブ大漁!

裁き方をキャプテン宮川から教わります。

 

 

 

一本で鱗とり・骨切り・3枚おろしができる、スグレモノのサカナイフを使って、子どもたちも捌きます。

 

 

 

 

 

収穫祭の主催でもある宮川洋蘭でのランチが最後のプログラムです。

地元の魚介たっぷりのパエリア、

さよちゃんお手製の猪汁、

そしてジビエBBQ!

 

 

お昼の宴!ご馳走三昧

 

パエリアを作ってくれたのは、宇城市の”野の花”さん!

パエリアパンにニンニクを入れるところから始まります。

 

それが、アクティビティから戻ったらこうなってました。

 

車海老に、スズキに、具沢山の贅沢パエリア!!!絶品!!!!!

 

 

野の花さんのインスタはこちら💁‍♀️https://www.instagram.com/nonohana_inaka/

 

ジビエも大好評!!

さよちゃんの自慢の猪汁もほっこり温まります。

 

これも幸せな具沢山!

 

 

 

 

 

子どもたちにはジビエのワイルド焼きが人気。

グリルフォークに刺して、火で炙り、香ばしい匂いがしてきたらがぶり。

 

 

 

 

 

 

 

 

たっちゃんの農園のみかんで作る、みかんジュースにもみんな夢中でした。

フレッシュなみかんを2〜3個使ってコップ一杯のみかんジュースにします。

絞るのは楽しいし、自然の濃い甘味がたまらないし、どれもこれも美味しい時間です✨

 

 

 

 

 

3つのグループに分かれて行われたアクティビティ。

戸馳&三角の食に魅力が詰まった1日。

大人も子どももたっぷり楽しみました!

 

 

 

鳥獣問題に強い関心を持ち、箱罠を見にいくことを目的に参加してくれた親子もいました。「罠ガール」も読み、事前にたくさん学んでいたようです。

 

 

 

農家ハンターの活動は農家さんや農地、地域を守るために始まりました。

次はそれがどう地域の活性とリンクするかということを考える様子を見てきました。

こうやって地域に人が来てくれること、地域の産業が盛り上がること、イノシシさんもその一手となることが、農家ハンターが目指していたことです(と思っています)。

目をキラキラさせる参加された方のご様子を見て、それが始まっていることを感じました。

 

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2022.12.05

イノシシさん・シカさん皮剥実習 at 八代農業高校 泉分校

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2022年12月、彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

八代農業高校・泉分校で
イノシシさん&シカさんの皮剥実習が行われました!

 

地元の猟師のテラカワさんと学校の先生が朝から捕獲したシカさんと
猪上くんが連れてきたイノシシさんの体を借りました。

シカの皮剥ぎはテラカワさん、イノシシさんの皮剥は猪上くんが先生です。

 

 

 

1時間目は2年生、2時間目は1年生が実習します。

2年生は去年に引き続き2回目ということでスムーズな手捌き!

 

さぁクイズです。
イノシシとシカ、どっちの皮剥が大変でしょう?

 

それぞれの特徴

イノシシ・・・脂肪が多いから膜が硬い。剥ぐの大変。

シカ・・・首から下の皮は、吊るしておけばベリベリ剥がせる。でも背中はプルプルなので、薄皮を剥ぐのは大変。

 

皮を剥いでどうするかというと…
シカの皮は太鼓に、
イノシシの皮はクラフトに変身する予定です。

 

まずは、個体からざっくり皮をはがすことから。

ダニに気をつけながら剥いでいきます。

 

豪快にしちゃうと、刃が皮を貫いてしまいます。
特にシカは太鼓にするので、大きな傷があると作れなくなっちゃう!

って、どえらいプレッシャーの中で、丁寧に作業します。

 

 

 

大まかに皮をはいだ後は、ひたすら細かい作業です。腰も目も痛くなる感じ。

皮は腐らず、取り除けなかった肉片が腐ります。
手間はかかりますが、必要なことなんですね。

見てる私としては、どんどん肉と皮が分かれていくのが気持ちよかったですが笑

 

 

 

 

丸太に皮をかけ、刃物で肉片を取り除くグループもありました。
これは、川を剥ぐために作られた道具だそうです。丸太と刃物のカーブが同じ形状のものをつくれば、穴が開くリスクは減らせます。
丸太は一つだったので、他はみんな作業テーブルや地面での作業となりました。

 

 

 

肉片を取り除いたら乾かします。

シカさんは2〜3ヶ月かけて日陰で干します。

触ってパリパリに感じるのが目安。
太鼓になってドンドンされても破れたりしないよう、
湿気もほどほどに吸収しながら乾燥するのが良いのだそうです。

イノシシさんは塩をまぶして保存します。そのうち毛も抜けていくようです〜

 

 

 

生徒さんに少しだけ感想をお聞きしました。

3年生の丸太くん
「個体から皮をはぐところが一番大変。でもおもしろいです」

2年生の池田さん
「穴を開けないようにするのが難しかった」

 

プロフェッショナルの猪上くんはというと、
皮剥ぐだけで15分、綺麗に皮だけにするなら2時間はかかるそうです。

革製品ってそんな細かい、根気強さの先にできるものなんですね。

 

先生もがっつり一緒にやってくれました!

 

イノシシとシカ、どっちの皮剥が大変?

の答えは、とりあえずまだ出せません!
どっちも大変〜〜〜!!

 

 

 

皮剥の後は、BBQでした!

学校でBBQ!高校生イエイ!!

 

 

 

 

 

 

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2022.11.28

【鳥獣被害防止対策強化月間のお知らせ】R4年11月22日~R4年12月22日までの1ヶ月間

山の食べ物が少なくなるこの時期
イノシシさんたちは畑の農作物につられて山から降りてきます。
この時期に、農作物の美味しさを知ってしまった
イノシシさんたち野生動物は山へなかなか帰りません。
山へ帰らなくなってしまうイノシシさんたちを増やさないためには、
今この時期から不用意に「エサ」となる農作物を与えないことが重要です!!
熊本県では
11月22日~12月22日までの1ヶ月間を
鳥獣被害防止対策強化月間としています。
最も「えづけSTOP!」による効果の出やすいこの時期に
身の回りのできる「えづけSTOP!」からはじめてみませんか?
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↓熊本県鳥獣被害対策のチャンネルには「えづけSTOP!」について1分ほどでわかりやすく紹介されています。
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