農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2023年9月彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。
ソーシャルビジネス 次世代フォーラム
毎年行われている、くまもと⭐︎農家ハンターサミット、
今年はバージョンをかえて行われました。
9月23日、三角町防災拠点センターに約100名が集った「ソーシャルビジネス 次世代フォーラム」。
ソーシャルプロジェクトに取り組む熊本県内4つの高校、
そして九州各地でソーシャルビジネスに挑んでいる5団体が、活動と思いを紹介しました。
この会の魅力は、1つの団体のプレゼンが終わる毎にグループディスカッションをしたことでした。
高校生と大人が一緒に一つのことを話し合う、それが何より素晴らしかったです。
始まりの合図は、司会のインターン松田さんから。
アイスブレーキングで大堂さんが先導し、皆さんをもりあげる!
お誕生日の月ごとにグループに分かれます。
100名近くのアイスブレーク、さすがです。
◆宇土高校◆
テーマは「波」について。
容器に水を入れた時、ちゃぷんちゃぷん波がたって運びづらい!という誰にでもある経験を、どう社会に役立てるか?
なんかグラフや数値が出てきて、xやらyやら物理のお勉強です。
・液体を運ぶ車両への負荷軽減
・運転の安全し向上
・タイヤの摩擦による微粒子の排出抑制 が期待できます。
ちょっとわたしの頭はショートしましたが笑、さすがです、宇土高校!
◆マリスト高校◆
I LOVE KUMAMOTOが合言葉。
小学生に熊本を好きになってもらいたいという高校生の思いから始まりました。
子どもにとっては、マチはわかりづらい。でも子どもたちにも自分たちの町に興味関心を持ってもらうことで
将来的にも熊本を大切に思ってもらう人になってほしい
ってことで、まずは多様な熊本の食を楽しんでもらおうと始めたマチナカのワークショップ。
飲食店にご協力いただき、小学生に向けて企画しています。
◆八代農業高校泉分校◆
食害を学び、農家ハンターでも何度も授業で指導を重ねてきました。
山にある高校なので、シカやイノシシの被害は身近な問題。
八代でも多く作られる生姜も、イノシシが食べ出した!ということで危機感もあって対策と学びに力を入れています。
ジビエ料理の研究、解体から皮剥、皮を加工して地域伝統の久連子太鼓を作るなどして実践してきたことを発表しました。
◆熊本農業高校◆
畜産科で飼育する豚の豚脂や分娩で出る胎盤(プラセンタ)の利活用について、
「命を余すことなく活用したい」との思いで豚脂でできた石鹸を開発しました。
ゼロエミッションを叶え、生産段階でも利用した後の浄水までも調査をし、洗浄力もJIS規格をクリア!
アフリカでもその生産技術を活用されるようになりました。さらにそこから熊本県内から豚脂を集め、福祉作業所で石鹸を製造するところまでやってみせました。
畜産農家と食品会社をマッチングするアプリの開発と活用(8社のマッチングが実現!)、福祉施設との連携もし、ソーシャルプロジェクトからビジネスの道まで展開した凄腕高校生です。
こんなすばらしい子どもたちに、大人も負けておられない!
ってことで5団体の事例紹介です。
◆くまもと☆農家ハンター◆
高校生のプレゼンの素晴らしさに、緊張の高まる大人たちでしたので宮川さんがトップバッターでよかった!笑
町の課題に取り組むことで、ヒーローになれること、イノシシさんを敵にするのではなく宝にする姿勢、伝わってきます。
持続可能な農村であるための活動です。
余す所なく命を活かしたいという思いは、熊本農業高校と通じるものがあります。
◆株式会社FLIP THE MINT◆
フレグランスとアパレル業で、生産現場の”見える化”に挑むFLIP THE MINTさん。
フレグランスの原料に間伐した小国杉の枝葉や減農薬の柑橘などを使用。
英国王室御用達の綿を、九州で栽培することに挑戦しています。
高校生の心をがっちり掴んでいたのは、等身大の思いです。
「かっこよさは、見た目じゃない。
内面を磨く、自分を見つめるのが本当のかっこよさ。」
◆一般社団法人MIT◆
今と同じ生活をしていたら、あと地球いくつ必要!?
の問いの答えは7,8個にびっくり。
「みつける」「いかす」「つなぐ」で、対馬の課題をビジネスで解決しているMITさん。
おもしろい起業、可能性無限な起業の例を見せていただきました。
ツシマヤマネコをモチーフにしたプロダクト開発など、ストーリー性やデザインの力も大切に展開しています。
◆一般社団法人E -Yoron◆
鹿児島県の最南端・与論島からオンラインで登壇してくださいました。
1人のゴミ拾いから始まった活動が、地元や観光客にも伝わり、参加人数は増えていっています。
こんな貢献型の観光「エシカルツーリズム」を提供したり
ゴミをアップサイクルして商品を作ったり環境教育をしているE-Yoronさん。
「ゴミになるものを減らす」提唱もしています。
◆大牟田ビンテージのまち株式会社◆
借金6億を引き継いで事業をしていたところから、年々衰退していく町を見て、
「大牟田を盛り上げたい!」とさまざまな取り組みをしているこの会社。
”遊びで地方創生” という言葉通り、手作りの移動式ビールサーバーで町を練り歩いたり、
リノベ物件を手がけたり災害に強い企業になるための勉強会を開催したり、起業家支援をしたりと、多方面からの町づくりアプローチをしています。
どの団体にも共通しているのは、とにかく楽しみながら地方創生をいている姿でした。
グループディスカッション
高校生にも、その挑戦する、輝く姿はしっかりと届いていて、
各グループから1人代表で発表した感想では心からの声が次々に出てきました。
このフォーラムの素晴らしかったところは、大人と高校生が一緒に作り上げた点だと思います。
各プレゼン後に、10分のディスカッションの時間がありました。
アイスブレークで分かれたグループごとに話し合うのです。
それも基本は「褒め」!笑
シェアすることで新たな視点に気がついたり、それぞれのご活動のエネルギーになったりするのだと思います。
時間が経つごとに、表情は和らぎ声も変わっていきました。
高校生の感想がまた秀逸
各グループから代表者が感想を述べました。
「地域の課題というのは、地域のことを考え抜いた先に見えてくることがわかった。
まずは地域のことを知って考えるところから始めたいと思う。」
「将来、地域づくりをする仕事に就きたい」
「楽しみながら地域のために動く大人を見て、自分の生き方にも大きく影響していくと思う」
などなど。
この感想を言える高校生も、高校生に背中で伝える大人も、すっばらしい!!!
と思いました。
ランチはイノシシさんジビエカレー
昼食は、農家ハンターのイノシシカレー!
販売されているいつものだと思っていたら、一味違う。
関東から移住してきた料理人・佐藤氏のお手製スパイスジビエカレーでした。
熊本市内の市場までスパイスを買いに行き、ゴトゴト煮込み、絶品のカレーができました。
みなさんからもおいしいおいしいという声が届きます。
100人分のカレー、ごちそうさまでした✨
運営はみんなで
今回のフォーラムは、運営も大人の知恵+高校生の手がかけ合わさって一緒に作り上げた場です。
高校生が輝く場、大人が魅せる場の次世代フォーラム、大盛会でした!
ハブとなり、取りまとめてくださった一般社団法人SINKaさま、ありがとうございました✨
そしてここに集ったみなさま、良い場をありがとうございましたー!
いるだけでも楽しい会でした。