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2024.11.29

地域の現在地を知る!カルテづくりマップづくり

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

2024年11月彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

奥阿蘇にある南小国町の脇戸地区にお邪魔してきました。

 

初の試み 【 カルテづくり 】!

その地域の鳥獣対策の現状を確認するための、カルテをつくりました。鳥獣害対策の勉強会を地域で開催しているか、地域に狩猟免許者はいるかなどのいくつかの質問から、その地域の現在地を確認します。

 

 

脇戸地区は、これまで地区をあげての勉強会こそあっていなかったものの、自主的に学ぶ人は多く、守りも効果的でした。他にどんなことができるのか、その道筋を知るという意味でもこのカルテづくりは分かりやすいのではないかと思います。

 

今回のような勉強会を通して地域みんなで理解を深めることで共通認識が生まれ、防御力増し増しの地域になっていくでしょう!

 

 

 

 

衛星写真を見てみよう!

 

脇戸地区を写した衛星写真を用意しました。ここに◯シールを貼っていきます。

 

 

 

お母さん方も参加してくださいました。
「一緒にやっている」は鳥獣対策に強いのです!

 

 

 

 

「ここはいつも出るもんね」

「この辺から来とるごたね」

「ここが潜み場になっとる」

 

イノシシさん、シカさんと隣り合わせの暮らしで、みなさんよくご存知です。ちなみに、このセミナーがあった公民館付近もよく出ると言われました。

 

このマップづくりも「見える化する」ためのアクションです。

 

 

 

脇戸地区では地域ぐるみで防護柵を張っています。

「管理がよくできているからあまり動物が入っていないのだろう」と楠田さん。マップにするとそれがよく見えてくるため、自信にもつながっていくかもしれません。

 

◆共同で張っていると、人に迷惑かけるわけにいかないから、自分で独自に張った柵よりもしっかり管理しようという気持ちになる

◆せっかく張ってるから、点検して管理しとかんとね

 

そんな声も聞こえてきました。

 

 

見えてきたことは

◆自分の所有地のことは分かっていたが、マップにすることで全体がよく見える

◆守れているところは、目撃も少ない

◆よく守れているし、現場のことをみんなよく把握している

 

守りを固めるというのが鳥獣対策の第一段階ですが、柵があることで農作業がしづらくなることもあります。
「メッシュ柵がいいのか、電気柵がいいのかは場所によって違う。考えて使い分けよう」と、猟友会メンバーでもある方から呼びかけられました。

 

 

課題が確認できたことで、今後の方針も少しずつ見えてきました。

脇戸地区は夫婦一緒に来てくれる地域柄。やろう!と声を上げる人が、この地域に何人かいて、普段の農業の営みの中で協力して自主的に対策してきました。町からの働きかけではなく、「住民主体で問題意識を持ち、声を掛け合っている」と役場の方からお聞きした通り、とても前向きで、住民主体という地域の姿勢がよく見える場でした。

 

畑が隣の地区にあるという方、3反分の米を全部イノシシさんに食べられたそうです。1反300坪。おかげで収穫できませんでした。「まさかこんな被害に遭うとは…」と思っていたそうです。来年はそんなことのないよう、十分な守りができますように…!!!

 

野生動物との境界線は、過疎化・高齢化・離農者の増加・猟友会メンバーの高齢化や減少によって、もっと人間側に寄ってくると予想されます。放っておいても解決しないといつも講演で稲葉たっちゃんが話をします。だからこそ早めに手を打つ、町のみんなで共通の課題意識を持って学び、守っていくことが必要とされていくでしょう。

 

この、現場で結束力が増し、プラスのエネルギーで「よし、やろう!」となる雰囲気、みなさんかっこいい!

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2024.11.17

宮崎県 木城町からの視察 〜日本の未来とイノシシさん対策と

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2024年11月彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

この日は、宮崎県木城町から農家の方々と町役場の方がおいでになりました。

 

・食肉加工場・ジビエファーム

・箱罠見学

・意見交換会

3部をぎゅぎゅっと2時間コースの視察でした。

 

山が9割の木城町、対策はすすめてきた

町の9割が山という木城町、100ha分の畑をイノシシさん対策として柵で囲んでいるそうです。まさに「人が柵の中で仕事している状態」だとおっしゃっていました。

対策は地区のメンバーで自主的におこなってきました。狩猟免許を持っている方は、来られた4人中2人。みどり会という組織を組んで、箱罠をメンバーに配布し各々捕獲するスタイルで対策しています。

そういうわけで皆さんご経験と知識は豊富なようでした。

それでも、今の課題は「個人の守りではもう追いつかない」。危機感を募らせ、こうして視察においでになったということでした。

 

 

 

邪魔者だとしか思ってこなかった

 

 

農家が集まって、「農家が地域を守るために鳥獣対策していこう!」と始まった農家ハンターの活動。しばらくは捕獲したイノシシさんを埋設していたけれど、捕獲頭数が多くなり、いよいよどうするかという課題に直面した時に出した答えが、食肉加工場をつくるということでした。そして食肉加工場建設のための融資を受けるため、株式会社イノPを立ち上げました。今は、ジビエだけでなく堆肥・革製品・動物園の肉食動物にイノシシさんを提供する屠体給餌などで利活用し、そして各地域でセミナーなどの鳥獣対策サポートを行っています。農家ハンターがこれまでやってきたのは、「命を無駄にしたくない」という思いが軸にあるからです。

 

この一連の流れを井上くんがさくっと説明したとき、参加された方の
「自分たちは邪魔者として思ってなかった。たまたま獲れたらもったいないから捌いて食べるか、というくらいで…」という小さな声を聞きました。

 

稲作物を作っているという方は「田んぼにシカやイノシシが入ってくる。イノシシが畑に入ったら、稲が絡み合ってコンバインも通りにくい。収穫量が減るだけでなく、収穫の手間も大きくなる。」と話してくれました。

 

被害のある農家の方は、大切な農作物を食べられる・農地を荒らされる だけでなく、その対策に知恵や時間、労力、お金を使います。
そうしてせっかく張った柵がやぶられるとイタチごっこのような気分になって、そりゃあ腹も立つでしょうし嫌にもなるのではないかと思います。家に入ってくるアリにだって手を焼くわたしとしては、この状況に対峙する方が野生動物に向かって「もうあいつら嫌い!」となっても全然不思議ではないです。

 

でも、もしそんな”邪魔者”を、地域の宝にすることができたらば、それはやっぱり全国の希望になるのだとじんわり思います。だからこそ農家ハンターは全国のロールモデルになろうとしているのだと、応援団のわたしは思っています。

 

箱罠を前に

箱罠は数万円するものだし1人で設置するのは難しいです。木城町で取り入れている、組織で買って個人が管理というスタイルはいいなと思いました。

 

イノシシが入る罠と入らない罠の違い、イノシシにとって音はどうか光はどうかといった質問がありました。

 

イノシシさんは足元にも敏感なので、必ず土や葉で網目を覆います。また、一気に捕獲するというよりは、足跡からウリ坊がいるのか大人だけなのかなどを予測します。大人は慎重なのでなかなか箱罠の奥まで入ることはしません。なので、日にちをかけて箱罠の外からじわじわと奥の方まで餌を置くようにすると、少しずつ警戒心が解けて奥まで入るようになります。駆け引きです。

 

 

 

 

 

そんなときに理解と対策をすぱぱっと早くできるのがカメラですね。でもカメラも高いですからどこでも導入できるわけではありません。カメラがなくても観察していくことで見えていきます。

 

自分ごとになる1ステップ

 

 

意見交換会では、木城町の地図を見て、「ここに果樹園がある」「ここは柵を張っている」、「ここから来てるんじゃないか」「ここはよく出るんじゃないですか」とイノシシさんの動きや対策の状況を俯瞰して考えてみました。

対策をしっかりしている木城町、今後どうしていきたいかを自分たちで考えることが大切だとたっちゃんから話がありました。

自分たちが自分たちの集落をどうしたいのか話し合って決めることは、【自分ごと】となっていく1ステップです。

「やるのは自分たち。住民がやれるような仕組みをつくるのが行政」だとたっちゃんは言います。

 

 

高齢化と鳥獣対策

木城町では、高齢化も鳥獣対策に影響があっています。
これまで、「自分の畑は自分で守る」として、それぞれが対策をしてきたが、高齢化でそれがままならなくなってきている。

対策のできない畑があることで、他の農地に影響が出ているということです。

これは木城町に限ったことではなく他の多くの地域でも同じことが起こっていると思います。今は問題でないところも、近い将来同じ課題を抱える地域は増えていくでしょう。

ということで、「管理しやすい農地づくり」「鳥獣対策ありきの農地づくり」が必要になってきます。例えば、草刈りしやすい状態にして柵を張るなど。高齢化と鳥獣対策の必要性は同じように右肩上がりになっていくため、《地域ぐるみで》が大きなキーワードになっていくかもしれません。

 

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2024.11.05

電柵は効かないもの・・・?菊池市でのセミナー

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2024年11月、彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

菊池市市野瀬地区へ

この日は、菊池市役所から依頼を受け、菊池市市野瀬地区にて住民の皆さんにセミナーを行いました。

この地区では、栗、梨、柿などを育てておられます。ほぼ全員イノシシ被害に遭っているとのこと。歴史ある公民館でお集まりになられた住民の皆さま、イノシシの農業被害について話をしました。

 

 

「守る」がテーマのセミナーです。

 

お聞きすると、地区全体で協力し、農地を電柵で囲っておられるそうです。テスターをお持ちの方は4割ほど。

電柵の効きをどのくらい感じているか?という質問には
「はじめだけ効くものですよね」。

ワイヤーメッシュに対しても同じ印象のようでした。

 

「あまり効かないけど草刈りの手間がかかるのが電柵」となると、コストをかけてももったいないですね。

草刈りの手間を省くため、防草シートの上に電柵を張りたい人もいます。でも、そうすると電気が流れにくくなってしまいます。金属線が入っているもの(通電性の防草シート)だったら通電するのでOkです。

 

 

 

高齢化も進んでいますので、自分たちの畑だけでなく辞められた農地をどう守っていくか、ということも課題なんだそうです。

みんなで手を携えて対策をすることで、その地区での農業がしやすくなるといいなと思います。

 

情報をアップデートして、罠を張ることのゴールを確認し、「これから自分たちの農地をどうしていくのか」と問題意識をもちながら進められた会となりました。

 

現場へ

座学のあとは現場へ。公民館から車で5分、山に入りました。

 

 

畑の脇に斜面がある場合、斜面の下と上、どこに柵を張るのがいいのか?

コンクリートにしてしまうと草刈りの手間が省け、管理しやすい、などの話があがりました。

 

電柵は効かないもの? いえいえ…

たっちゃんは「電柵、ちゃんとしたら効きますよ」「テスターで確認して、問題のあるところをいじってやればよかですよ」「張ったら終わりじゃなかですよ」と繰り返し。

皆さん、「ちゃんと効くものなんだ…」とちょっと驚かれた様子。被害が続くと入るのが当然のような気持ちになるのはなんとなく分かる気がします。

 

 

 

 

 

でも、現場を見ると、電柵の高さが、地面から20cm40cmになっていなかったり、電気がうまく流れていなかったり。柵の支柱と支柱の隙間や高さのあるところから動物が入っている様子が見えました。弱いところ(突破されそうなところ)が明確になり、次にすることが見えてきました。

「ばりっとすれば、必ず効果はある!」

たっちゃんは断言します。

 

異音のする電柵の本体、「どうしたらいいですか」と聞かれてたっちゃんが5秒で解決したのはびっくり!「おぉぉ」と歓声があがりました。かっこよ!

 

 

熱心にたっちゃんの話を聞いて質問する若いご夫婦、農地を守りたいという思いが伝わってきました。

 

 

 

たっちゃんの稲葉農園でも、つくっているお米とみかん、収穫の時期が違うため電柵は使い回しているそうです。お米の獲れる頃にはお米に、そしてみかんがおいしくなり始めてからはみかんに。そうすると電柵本体は使いまわせます。
電線を張るなら必ず電気は流さなければなりません。「電柵は怖い、痛い」と動物が知ることで侵入の予防になる心理柵だからです。「この時期は別に入ってもいいから電源だけ切っておこう」として、電線があるのに「痛くない」となるのは逆効果になるということですね。使わない時期には電線を外しておき、本体は次の農地にまわせばいくつも買う必要はありません。効果はそのままでコストカットできるのは理想的!

 

梨畑の周りでは、イノシシさんと遭遇する人多数で、イノシシさんが持ってきたであろう果物がこの辺に落ちていることもあるそうです。写真の左側の森から来ているんでしょう。

獣道、ありました。

ここから畑まで一直線。

カメラで状況を確認すると対策も一気に進みます。

 

ということで、現場に行くとたくさん見えてくる!と改めて思った日でした。

市野瀬地区の皆さま、お邪魔しました!

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2024.10.28

ソラシドエコファーム、秋の収穫!

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!
2024年10月 彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

子ども、大学生、大人 みんなで芋掘り

ソラシドエアさんと提携して耕しているソラシドエコファームで、2回目の収穫の時期を迎えました。恒例となっている、みすみ保育園の年長さんも一緒に、そして縁あって熊本大学の学生さんも一緒にみんなでえんやえんやと賑やかな芋掘り。

 

 

真夏のような気温の秋晴れの朝、芋の葉やツルを切る裏方作業から開始。
イノPのみんなと、宮崎や熊本のソラシドさんとスタートです。

 

これが結構な重労働。機械もあるけど、人の手でやってみると1人じゃできないし道具がありがたいし、機械もとてつもなくありがたいし……ということで、「1人で生きてるんじゃないんだな」を実感します笑

 

 

 

絶品ジビエで腹ごしらえ

ソラシドエアの東京組が到着してからはまずお昼ご飯。
『田舎茶房 野の花』さんが出張ジビエランチを提供してくださいました。青空の下で食べる、井上くんが獲ったイノシシさんです。

 

 

井上くんが精肉処理をしたイノシシさんの臭みのなさ、味わいには野の花さんも太鼓判。

 

イタリアンなスープに、ハンバーグ、ミートスパゲティにハム……どれもこれもイノシシ!す、すごい…!
皆さん、種類の豊富さ、味の多様さに驚かれていました。
お芋のパウンドケーキのスイーツまであり、なんとも贅沢…✨

 

 

 

 

 

 

 

 

午後の部に向けておかわりも。

野の花さんの青空レストラン、最高です!✨「いかに楽しんでもらうか」をいつも考えて驚かせるのが農家ハンター、今回もまた予想を超えるおもてなし。

 

いざ!掘るぞ!

保育園の子どもたちが到着し、力をつけて午後の部開始です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尻もちつきながら大きなお芋に喜び、ムカデにぎゃいぎゃい言い、とっても元気なみすみ保育園の園児さん。かっわいかったです!園児さんが元気よく帰って行った後のファームは驚くほど静かになり、みんなで笑い、残りを黙々と掘りました。

 

 

青空の、ジューシーみかん狩り

芋掘りのあとは、稲葉農園のみかん狩り!
一足早めのみかん、いただきながら収穫しました。ジューシーで沁みる!✨

 

 

 

2度目の方はもう手慣れたもんです。

 

 

お芋は昨年も社内で好評だったそうです。
今年のお芋は、年始の特別なフライトで食べられるかもしれないとか✈️🍠✈️🌅

 

は〜楽しい1日でした。ソラシドエアの東京組は、日帰りで帰られます。いつものことながらすごい!

ソラシドエアの皆さんが帰られたあとは、また電柵を設置。堀りのこしを求めてイノシシさんが来るかもしれませんのでしっかりと。寄せ付けない、餌付けしない が鉄則です。

そうやって帰宅していたら、このファームから200mほどのところでイノシシさんに遭遇しました!畑ではなくて山の恵みを食べておくれ〜

 

 

宮川さんの農家らしい写真と、イノPのみんなで記念の一枚で締めくくります。

↑レアでしょ?笑

 

 

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2024.10.15

芦北高校で電柵にくくり罠、実践授業

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!2024年10月、彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

芦北高校 農業科・林業科の2年生39名、合同の鳥獣対策1日授業にお邪魔してきました!

 

電気ビリビリ!?電柵チェック

 

向かったのは高校の農園。

さつまいもが猪被害に遭うため電柵が張られていました。

 

電流が4000v流れているか確認するためにテスターが必須ですが、まずは電気の流れを感じるためにそこに生えていた草に協力してもらって確認しました。

草を通じてワイヤーに触れます。

正常に流れていたら、触れるともちろん痛いですのでみなさん恐る恐る……

 

 

でも…

 

「ん?」

 

「わからない…」

 

草を使っても電流が分からなかったのでもう素手で触っておられました。それでもなんか少し感じるような感じないような…という具合。

 

調べていくと、どうやら電柵の支柱に鉄が使われていたようで、そこから漏電していたようです。プラスチックに見える、よく見かける緑色の支柱も中に鉄が入っていますので要注意ですよ〜

 

「蜘蛛の巣は電柵に影響がありますか?」と質問に来た女の子がいました。
蜘蛛の巣は大丈夫だそうです!

 

 

イノシシどこから?

 

イノシシさんはどこから畑に来ているでしょう?

獣道を探します。

稲葉たっちゃんや先生は「あ、ここだ!」「ここもある」とすぐに見つけられますが、普通にみていてもなかなか分からないものです。

 

 

そしてイノシシさんが好きそうな場所も。

水気のある場所が好きなイノシシさん。ここで泥を掘り起こしたり遊んだりしているのでしょうか。

 

好きが分かる=イノシシさんについて理解する なので、観察って大事ですね〜

 

果樹園へ

 

芦北高校の裏手の山にある果樹園、スイートスプリングや甘夏などいろんな柑橘が植えてあります。しかし分かるでしょうか、下4分の1ほどの高さの葉っぱが全然ありませんよね。

 

 

葉のない部分はシカさんが食べてしまったのです。ディアラインと呼ばれるもので、シカさんの口の高さです。シカさんの届かないところは葉が美しいままというわけです。葉も木の皮も食べちゃうのでそこがダメになってしまいます。届くところ全部食べ尽くしちゃうシカさんの食欲たるや…!ほどほどにして木を生かしておくれ〜と思わずにいられません。

新芽も少し出ていましたが、昨年からほとんど変化なしです。

 

 

 

昨年、ここでくくり罠を仕掛けました。柵で全方位を覆わずに農地を守るのはなかなか難しいですが、柵が設置できるかは場所次第です。
くくり罠はそこにピンポイントで足をつくかが肝。慎重な個体でも有効なのですが、私みたいな何もできない素人には運ゲーのようにも思えちゃいます。しかしプロフェッショナルは見極めて仕掛けて、成果をあげるから本当にすごい!

 

くくり罠を潜り抜けてやってきているシカさんもいるようで、フンがいたるところにころがっていました。

井上くんから「野生動物から感染症がうつることもあるので、素手でフンを触らないでね!」とのこと。特にシカさんのフンはコロコロしているからと触ってしまうこともあるかもしれませんが、手袋をしたり触れた際は必ず手を洗ってくださいね。

 

 

さて質問です。

イノシシさんとシカさん、どちらがダニが多いでしょう?

 

みなさんどう思われますか?

 

あんなに可愛いシカさんにダニがたくさんなんて想像できない…と単純なわたしは思うのですが。

より毛の多いシカさんのほうがダニがたくさんなんですってー だからシカがいるとヒルが増えるそうです。

ここここわっ

 

 

罠を仕掛けてみよう!

山ではグループに分かれてくくり罠、箱罠を仕掛けました
獣道を探すところから始めて、イノシシさんの痕跡を探します。

 

木に体を擦り付けたような跡がありました。井上くんが高校生に教えます。

 

 

途中でイノシシさんの骨も発見。女の子たちがびっくりの奇声をあげていました。

数年前にそこでイノシシさんを埋めたことがあると先生が教えてくれました。いろんな動物が掘り起こすこともあるので出てきちゃったのでしょうか。

 

 

急な斜面で仕掛けたグループもありました。

 

 

 

 

 

そんなこんなで今回も充実した1日だったようです。

2年生元気でとってもかわいかった!先生方も明るくて熱心で、素敵でした!

 

視察に来られていた卒業生でもある大分県職員の方の挨拶も印象的でした。「卒業後、行政で働く人も多いと思うので、こうして鳥獣対策についてしっかり学んで現場で生かしてほしいです」

今回ご一緒した猟友会の皆さんも協力的で応援体制バッチリのようですので、ぜひぜひ高校生の皆さん!狩猟免許をとったり現場で学んで地域の☆になっていってください!

 

 

 

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