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2022.01.17

ジビエお勉強会、参加しました!

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

 

野生鳥獣害処理活用技術者研修会なるものに参加してきました。

食肉処理システムや野生鳥獣の食肉利活用、解体について、ジビエ料理の開発についてなど

座学で内容ぎっしり、学びみっちりな時間でした。

 

 

農林水産省の補助事業で、主催は株式会社一成さん。

ざっくりまとめると

捕獲した野生鳥獣を、ただ売る・食べるのではなく「食品を作る」意識を持つこと、

最大限の美味しさを引き出し、

消費者が安心して食べられるようなシステムについての学びでした。

 

これまで、農家ハンターの取材を通じて勉強させていただいているので

点と点が結ばれるような感覚がありました。

 

 

ジビエファームは、国産ジビエ認証を取得しています。

畜産とは違い、生育環境も食べ物もサイズもそれぞれ違う野生鳥獣を、安心して提供するための認証制度です。

 

農家ハンターでは、2019年、その認証制度を取得することを見込んでジビエファームを設立し、2021年に認証を取得。

ファーム設立から2年ちょっとですが

「時代は進んどる!!」

という声が稲葉たっちゃんや猪上くんから上がりました。

冷凍庫や管理システムの発達など、目覚しいようです。

 

 

 

 

京都の「鹿肉 垣内」の垣内規誠さんのお話もおもしろかった!

鹿肉のカリスマとして名を馳せる、垣内さん。

 

 

徹底的な衛生管理の方法を、映像と共に見せていただきました。

 

加工施設では動物さんの体に手で触れないように、徹底されています。

 

猪上くんは、お話を聞いて

「早速、ヘッドライトを頭につけます!」と言っていましたよ。

 

 

そして、農家ハンターがお世話になっている

高知県・ヌックスキッチンの西村直子先生は、ジビエ料理について教えてくれました。

「どうやって食べればいいか分からない」という消費者さんにも調理しやすい工夫をこらした商品展開など、

調理する人の立場に立った商品展開をされています。

 

 

世界中を歩いてきた直子先生、ヨーロッパよりも日本のジビエの美味しさに感動したそうです。

だけど、適切な調理方法でないために「まずい」と言われている現状がイヤだと言っていました。

ジビエ料理への愛をビシビシ感じます。

 

見た目にも美しい直子先生の料理を、農家ハンターでもお勉強しています。

 

猪上くんと大池さんは、直子先生から直接料理を教えていただくこともありますが、

改めて今回お話を聞いて、「ECサイト販売に向けて勉強になりました!」と大池さよちゃん。

 

 

座学のあと、直子先生が作ったお料理の提供があると、皆さんの目はキラキラ✨

お肉は、ジビエファームより。

猪上くんのお肉の飾り付けはとても美しく

直子先生の目もキラキラ✨

 

 

 

食肉に携わる方も多い研修会でしたので、

お肉の状態を目や鼻でチェックされていました。

 

 

 

 

 

 

最後に印象に残っているお話を。

 

九州に野生の熊はいませんが、本州・北海道にはいます。

冬眠しなくていいクマが現れたそうです。

その要因の一つに、イノシシさんの存在があるそうで。

 

鳥獣法では、捕獲した野生鳥獣は、持ち帰るか埋めなければなりません。

が、大きくて重いイノシシさんを埋めるってめちゃめちゃ大変・・・

手軽に道具を持ち運びできない穴を掘るのだけで数時間かかるのは容易に想像ができます。

 

だからけっこうそのまま放置状態になってることもあったりするようで。

 

それをクマが食べちゃう。

それで肥満になって、冬眠を必要としないクマさんが現れているようです。

 

野生鳥獣についての課題は、

農作物が食べられるという農家さんだけの問題ではなく

シカさんが適正な数を超えれば山林が荒廃したり

クマさんが山に飽き足らず、人里まで降りてくることが増えれば、人間の命の危機にも直結します。

 

そんな動物を、悪者として見るのではなく大切な資源と捉えて活動する人々による勉強会、参加できて感謝です!!

 

 

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2021.12.28

高校生のジビエ甲子園!at 白川クリスマス

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

 

極寒クリスマスの日、

白川夜市ならぬ白川クリスマスが開催されました。

今回参加したのは、農家ハンター・・・ではございません。

 

農家ハンターが伴走している高校生たちが、「ジビエ甲子園」と題して

シカ肉でグルメ対決をしたのです!

 

 

 

 

八代農業高校泉分校の生徒さんらは、シカ味噌まんとシカピザまん、

芦北高校の生徒さんらは、シカ肉コロッケ。プレーン味とカレー味。

 

開始間際の挨拶での「相手には負けません!」という意気込みもフレッシュでよかった!

 

 

 

 

 

 

 

これまで、農家ハンターが出張授業で鳥獣害問題について、対策について、ジビエについて授業をしてきました。

高校生のメニュー開発もサポートし、今回も井上くん、大池さん、そして稲葉たっちゃんが応援に駆けつけました。

 

 

 

大人がお手本で声を出したり、

ちょっと手間取っているところにサポートが入ったりしながら1日が始まります。

 

寒くて震えてるわたしの横で、高校生は通行人の方々に声をかけたりチラシを配っていました。さすが。寒い中、生足だって強い。さすが。

「何を食べよっかな〜と思ってるんでしたら!ぜひ!試してみてください!」

という声かけには驚きました。

すぐに営業で採用されそうです。

 

そんな声かけのおかげか、足を止める人たちも多かったように見えます。

 

 

 

こんなイベントでは何が売れるのか、

人生の先輩方から学び、自分たちで考え、計画し、準備をし、今日を迎えた高校生たち。

文化祭の域からちょっと抜け出して、実地体験をしています。

 

この取り組みが続きビジネス展開できるようになると、年間200頭以上のシカさんが

また地域の宝となり、町を活気づけてくれることになります。

 

 

 

さて、大事な味はというと・・・

 

我が子が食べる様子がこちら。ほくほくで心も体も温まりました。

 

 

高校生たちの一生懸命な様子がとてもステキだったし、

こんな日にコートも着ずに頑張る様子には脱帽だし、

こんな取り組みをさせてくれる学校も素晴らしい!

きっと、こういう体験が将来に繋がることと思います。

獣害問題で起業するような人があらわれるかもしれません。

希望しかないわ、高校生。

 

これからも取り組みは続きます。

 

この日に至るまでの取り組みは、熊日さんの記事にて。

https://kumamoto.keizai.biz/headline/144/?fbclid=IwAR1ZSlrsM_Xttd6XeKwjqxfxgqXUHWeKGuIAWPw21pRZP7Qjwk6aILInhaE

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2021.12.15

講師は対馬のももこ先生・革細工のワークショップ

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

『獣害から獣財へ』を合言葉に、

長崎県対馬で野生鳥獣害対策に励む 一般社団法人dai daiの齊藤ももこさんをお迎えして

革細工のワークショップを行いました。

今後、農家ハンターでもワークショップに力を入れていくこともあり
まずは自分たちが習ってみる体験です。

 

 

の前に。

daidaiさんがいつもされているような、野生鳥獣害に関してお勉強も。

農家ハンターの皆さんは、もちろん詳しいですが、専門はイノシシ。

 

シカに関するクイズには、答えにつまる場面も…!!

 

「鹿のツノは生え変わるか?」

 

 

 

革を見て、

「これはシカか?イノシシか?」

のクイズは 大体はわかるものの部位によっては似ていたりして難しかった!

でもこれはなんとかクリア(名誉保てました)

 

 

 

印象的だったのは、島である対馬で

害となるほどイノシシやシカが増えた理由についてでした。

 

ももこ先生は、その理由をこう言ってました。

「身近なものを使わなくなり、外国産のものを使うようになったという経緯があります。」

 

例えば、シカの皮は、対馬ではかつて農作業用の服として使われていたそうです。

やたらと高級ですが、地元にある素材を生活の中で使っていたんですよね。

 

とても興味深い。

もっと掘って知りたい。

 

小さなことの積み重ねで社会に大きな変化をもたらすこともあるんですね。

 

 

さて、革細工。

 

今回作ったのは2つ。

導入として全員でキーチャームを作り、

そのあとは がまぐち小物入れ、ペンケース、コインケースなどから一つ選びました。

 

 

以前、同じ三角で革のアトリエを開業したatlier kobitoさんのワークショップでは

革を染色し、金具(カシメ)をトントンしてトートバッグを作りました。

今回は、糸で縫うことだってやっちゃいましたよ!!

 

 

キーチャームの時点ではまだみんな余裕がありました。

どの布を使おうか、どんなデザインにしようか

あるものから選んで組み合わせました。

 

ただ楽しかった。

 

 

けれども、小物ケース類になるともうみんな必死です。

なんでも器用にこなす鈴木さんだってこの表情。

 

 

無言になったり

「わっ」「あー!」なんて声が上がりながら。

 

 

そんななか、さすが、猪上くんは革の扱いも慣れていました。

 

わたしは、がま口のペンケースを作りました。

革を縫うのは初めてです。

 

革にはロウ引き糸を使うなんて!

ややこしい縫い方するなんて!

こうやって糸を通す穴を開けるなんて!

がま口ってこうやって取り付けるんだ!

 

全部初めて、全部新鮮でした。

 

 

 

 

 

 

中学生も参加しましたが、学校の家庭科よりも難関のこの時間。

出来上がったコインケース、満足そうです。

キーチャームはお母さんにあげたそうですよ。

 

みんな、普段と違う集中力でへろへろでしたが、とてもとても楽しかったです。

 

ももこ先生、参加者が困らないように道具は数字で管理していたり、

細かく細かく準備が行き届いていました。

普段の業務でこういったワークショップをされているので、

何が必要で、どこまで準備しているとスムーズかをご存知なわけですが、

ご経験に基づき、一つ一つ「困った!」を解消してきた結果なのだと思います。

・・・尊敬!!

 

農家ハンターも背中を追います。

どんなやり方をしていくでしょう?わたしも楽しみです!

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2021.11.22

成澤俊輔さん講演会、最高の最高!

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

 

「目の見えない成澤さんのお話ということで

不自由を抱えながらもたくましく生きているというストーリーだろうと

涙が出ることを想定し、ハンカチ4枚用意して行きました。

でも爆笑の嵐で、違う涙が出ました。」

 

成澤俊輔さん講演会を聞き、こんな言葉を成澤さんにかける人がいました。

 

 

宮川洋蘭とイノP共催
成澤俊輔さん講演会「今を一生懸命生きる!」

が行われました。

会場は、戸馳島の霊照寺さん。

神聖な空気の中、ちょっと背筋を伸ばしてお邪魔しました。

 

 


成澤 俊輔さん

経営者の伴奏者。
一般社団法人Your choice 代表。
「世界一明るい視覚障害がい者」というキャッチコピーとともに活動中。


 

力強くて、一人一人の心に届きました。

全身全霊で今この場に臨んでいる、そんな気概を感じました。

それもそのはず、40歳で人生が終わることを想定して生きているから。

彼のお話をかいつまんでご紹介します。

 

 

 

①勉強で得られるのは答えでなく問いである。

「オレならこうするな」「私ならこっち」そんな自分の答え探し。

 

②違う結果を出すには違う行動をせよ。

 

③未来を変えるためには経験を変えよ

 

この3点を軸に成澤さんのお話は進みます。

 

 

 

どうにもならないことを、どうにかしようとすると

そこに苦しさが出てきます。

成澤さんは目が見えないことから、どうにもならないことだらけの状況で生きています。

 

・ポテサラが大好きなのに、食べて見たらおはぎだった。

・自販機で「お茶か水だろう」な位置のボタンを押して出てきたのは柿ピー。

そんな具合に。

 

そこで役に立つのが”捉えなおし”です。

例えばこんなこと。

◆コンプレックスがあるのは悪いこと?

→ありたい姿があるからこそ生まれるコンプレックス。

今の自分を生き抜いている、考え抜いている証拠。自分褒め!!

 

◆弱みと強みはひっくり返る

秘密を知ることもある会社のシュレッダー係には、

コミュニケーション上手な人より苦手な人が好まれる。適材適所。

 

◆盲目の営業マンが来たら、なんとなく邪険にしずらい。

社長が会ってくれる、となれば移動の際は「肩を貸して」とフィジカルコミュニケーションができ、

そうしたら心の距離も縮まって契約に繋がることも。

 

◆トラブルや経験は、誰かに伝えると役に立つ。

良い経験になる。悩んだら「人と分かり合えること増えたな」

 

 

 

他にも

・目から入ってくる価値観に振り回されていないか?

見えないことで得られる満足感がある。見えないことで自由度が上がった、という実体験。

 

・人は自分のためより、人のためにがんばれる。

アフリカに1人で行ってみた経験。

 

 

メモも追いつかないスピードでたくさんのことを快活に話してくださいました。

 

 

質疑応答では、1聞くと10以上返ってくるサービス精神を発揮してくれました。

 

『「やりたいことがない」という人に、どんな言葉をかけたらいいか?』

という問いに成澤さんは…

 

やりたいことがない人は、やったことが少ない人。

やりたいからやるのではない。

やってみたら、「こっちがいい」「これはやだ」が見えてくる。

信頼できる、ちょっと人使い荒めな(笑)人の言うことをやってみるといい、と。

 

 

こんなことを1時間半お話くださいました。

会場の誰もが元気になったのではないでしょうか。

 

 

会場の霊照寺さんとコラボレーションも素晴らしかったです。

講演の前には、会場の霊照寺の住職さん先導による読経をしました。

読経で心が整ったところで成澤さんのお話をお聞きし、

会場の一体感がより高まったような気がします。

 

 

 

 

 

それにしても、 宮川代表との言葉のキャッチボールが爽快すぎました。

お二人の年齢は10ほど離れていますが

「宮川くん」とジャニーズ式。

 

「何か失敗や困ったことがあったら「ネタできた」と思うよね」

と、宮川さんが2人いるような感覚で、もう最高で最高でした。

 

 

 

 

あー笑った!
おもしろかった!
感動した!
やるぞ!っておもった!
というのがわたしの率直な感想です。

農家ハンターとのご縁もこれからますます深まります。

またきっといつかありそうな成澤さんの講演会。

それまで待てない方は

TEDxSapporoでのスピーチをどうぞ!
https://www.youtube.com/watch?v=SJF6SKczBq8&t=1s

 

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2021.11.09

えづけSTOP!こうして畑は守る!

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

行政さん向け・えづけSTOPセミナー

実施研修にお邪魔してきました。

参加されたのは、各自治体の担当部署の方々。

 

場所は、農家ハンター メンバーの香山さんのさつまいも畑。

いきなり団子でおなじみ芋屋長兵衛さんの、美味しいさつまいも畑です。

 

 

 

ひろい‥!

学校のグラウンド4つ分くらいでしょうか。

(3,7hαだそうです。ヘクタールとか聞いても修行の足らない私にはピンとこず・・・)

 

 

香山さんのご経験や罠の貼り方、

メーカーさんによる金網柵の効果的な設置方法などのレクチャーがありました。

 

そのどれもが興味深かったです。

 

 

自分ごとになった鳥獣害問題

 

香山さん、

この畑を購入したのが5年前。

2018年:電気の柵(電柵)を使って、鹿やイノシシが入るのをブロック成功

2019年:どこからか突破され、被害

2020年:農地の3分の1を喰われちゃう

こんな、あわわなストーリーの持ち主香山さん。

 

そして、工夫の末、2021年被害はゼロ!

見事なサクセスストーリー!

 

大きな被害を受け、

①ここでは畑やらない

②もっと防御をかためる

この二択だったそうです。

 

 

香山さんはそれまで農家ハンターメンバーではあったものの、

鳥獣害被害に悩まされることはなかったそうですが、

被害が出てきて

「やおいかん!!!」自分でどうにかせんと間に合わん!!」

な状況になりました。

どうにか動物の侵入をくい止めないと、他の地域にも被害が出るため

とにかく必死だったと言います。

 

箱罠を仕掛けても一匹もとれず、

柵の下から入られてしまって、もう畑はレストラン。

さつまいもは、頻繁に見回ってケアを必要とする作物ではないため、

野生動物にとってはまさにオアシスです。

 

 

自分ごととして取り組むなかで

稲葉たっちゃんに助けを求め現地で策を練り、

ここに適するであろう金網柵を、びっちりキレイに貼りました。

 

それで、今年は被害zero。わぉ!!!

 

「本当にありがたかったです!!」と香山さん。

 

 

 

柵もさまざま、環境もさまざま

 

金網も、さまざま種類があります。

アナグマやイノシシは、金網の下から入り込んだりするので、

ただ金網を地面に埋め込めばいいのではなく、

畑の外に向けてL字型にすることで、香山さんは動物の侵入を防ぐことができました。

 

 

 

 

 

 

 

守りたい土地ギリギリに柵を張るのではなく

数10cm余裕を持ち、コースをしっかり考えてはること、

柵の周囲は草刈りをすること

環境にあった種類の防護柵を選ぶこと

 

具体的ですぐに使えるノウハウを伝えてもらいました。

 

これらで効果が大きく違うそうです。

 

知ってました!?

わたしは頭の中で「へーーー!!!」ばかり言ってました。

 

ただ柵をすればいいわけではないんですね。

 

 

だからこそ、ノウハウ・アフターケアが充実している業者さん選びの大切さも伝わりました。

 

 

 

 

被害がなかったところに被害が出て、

農家さんは慌てて対策をとろうとします。

そこで駆け込む1番の窓口が、行政です。

基礎知識をストックしておくことが重要であるという話が、宮川さんからありました。

 

 

 

香山さんは、HELP要請のあった知り合いの農家さんに

網の貼り方などを教えたりすることもあるそうです。

技術を持つ人が増えれば、自助・共助の力が強くなります。

 

やっぱり農家さんかっこいいいいいい!!!!!

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