活動ブログ

BLOG

2021.05.22

農家ハンターの拠点・宇城市に誕生したPLAY FARMでジビエ!

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

 

 

宇城市松橋にOPENした「PLAY FARM」。

子どもの遊び場と農園が一つになった、新しい遊び場で、

たんぼあり、ビオトープあり、カフェあり、家族で楽しめる空間です。

 

 

 

 

 

 

PLAY FARMのおめでたい誕生祭に、農家ハンターが出店してきました。

 

ジビエ3種盛、大好評!

 

大雨の予報が一転、青空+強風 と

気持ちよく涼しい1日となってくれたおかげもあって
お客さんが途切れずに賑わった1日。

 

出店ブースは
人気のカレー屋さんや
様々な農産物の販売、パンやランチボックスの販売、
憧れのヤマチクさんのお箸などなど
「やったー!」なお店さんがぞろり。

 

その中で、一際美味しそうな匂いで会場を包んだのが農家ハンターブース。

猪上くんとさよちゃんがお肉をジュージュー焼きます。

音と匂いでご飯3杯いけます。

 

 

 

ご提供したのは白川夜市で好評だったジビエ3種盛り。

おかわりに並んでくださる方もいて、

13時すぎには 完売!

 

 

うちの娘もちょこっと手伝いましたが完全にまかないを楽しみにしてる感(すみません)。

ご褒美のイノシシベーコンをぺろっと食べていました。

 

 

「応援してるよ」「美味しい!」ぜひ拡声器で。

 

宇城市という場所もあり、「応援してるよ!」「がんばってね」の声も聞こえてきました。

身近な人に理解してもらい、応援されることは、大切だけど難しくもあると思います。

 

 

イベントの開催も、これからしばらくはどうなっていくか分かりません。

貴重な1日でした。

 

お客さんの顔を見れるというのは、イノシシさんと向き合う日々の猪上くん、大池さんには

ご褒美のような、答え合わせのようなものではないかと思います。

おいしく食べてもらいたいと思う彼らの様子を見るわたしは、

「おいしい」の言葉を聞くと

ぜひ拡声器で!と向けたくなるような そんな気持ちになります。

 

 

農家ハンター仲間も続々と

 

 

農家ハンター仲間も続々来場されました。

同窓会みたいにわいわいしている皆さんが眩しかったです。

活躍する若手ファーマーズはかっこいい!

結束力はハンパないしお洒落だし小麦色だし
トゥクトゥクに乗ってる人もいます(まさかのメインカー)。

 

農家ハンターのメンバーは130名いますが、

わたしはまだなかなか他のメンバーに会う機会もそうありません。

だからブースに来て声をかけてくれるみなさんのご様子を見て嬉しかったです。

 

もっとフォーカスしていきたいなぁ〜!

 

この記事をシェアする

2021.05.13

現地見学に行ってきました

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

彼らの現場で見て感じた事をレポートさせていただきます。

 

 

春!新緑の季節!!

 

こんな時期に山に入ると、それはそれは心地が良くてエネルギーをたくさんもらうのです。

 

 

 

山に入った理由はイノシシさんの箱罠のメンテナンス。

現場リーダーの稲葉たっちゃんについていきました。

 

たった一回行っただけじゃ絶対場所を覚えられない場所に、箱罠はありました。

そこは、以前イノシシさんがかかったところで、置き場が平ではないところなため箱罠が傾いていました。

 

よく見ると、箱罠の天井部分が変形しています。

 

これはイノシシさんがかかって逃げようと暴れたときに変形することもあるのだそうです。

イノシシも命がけ。

それと対峙して止め刺しする人間も命がけです。

 

 

こめぬか

 

箱罠の位置を整え、ワイヤーを付け替え、足元に違和感がないように土を盛り、餌である米糠を撒きます。

 

慣れているたっちゃんが全てをやってしまうのは40分程度のことでしたが、

その動き、例えばワイヤーの張り具合の調整一つから何年も培ってきた技術です。

 

 

 

そのスムーズさを私はただ見ているばかりでした。

素人の私が手伝えるのは土を運ぶくらいです(それもしていませんが;)

 

 

 

米糠なんて、人間からしたら小麦粉を食べているような印象で、

どうやって食べているのか、

口がパッサパサになりそうだし

それでお腹が膨れるのか不思議ですが

そういうものを食べるのがイノシシの日常だと教えてもらいました。

それに、食べ物が多少腐っていても食べられる強さがあります。

 

そりゃ美味しい農産物が近くにあるとなれば
多少の危険を侵しても里に来るのは仕方ないのかもしれません。

とイノシシの気持ちも分かる気がします。

 

 

しかし、米糠の量には驚きました。

今回、米袋に半分近く入ったものをまいていました。

 

精米所では「ご自由にどうぞ」とされているところも多いですが

一つの箱罠にそんなに使うのでは、回収しこなしません。

寄付していただいていますが、それでも必要分の多くは購入しているのだそうです。

 

 

箱罠には近づかないように

 

箱罠は、固定されたものもあれば、場所によっては今回のように固定できないものもあります。

中にイノシシさんがかかっていれば、大興奮しているはず。

人間が近づくとさらに興奮するので、危険度も高くなります。

箱罠が倒れることもあるし、ややもすれば柵が開くこともあるかもしれません。

箱罠の近くには、「誰がこの罠をかけたか」の情報を近くの木にくくりつけているので、

見かけたらその連絡先までご一報ください。

 

「子どもたちには、特にそのことを知らせていかないと」と稲葉さん。

 

「イノシシがいてもオリに入っているから安心」ではないくらい危険があるということですね。

 

 

 

イノシシさんも春の山を楽しんで

 

今回は最高に心地よい山の中。

風も新緑も鳥のさえずりも最高で、

何にも仕事をしていない(一切役に立ってない)私はただただ森に癒されました。

イノシシさんもこの季節を楽しんでいるでしょうか。

どうぞ人里まで来ずに春の山を楽しんでもらいたいと思います🙂

この記事をシェアする

2021.04.30

5回連載の記事を書き終えて、遠慮なく褒めちぎります

農家ハンター応援団 フォトライターの髙木あゆみです!

 

Facebookではお知らせしていましたが

農業に関る人々のためのコラムサイト・YUIME.jpにて鳥獣害問題についての記事を連載させていただきました。

 

きっかけは農家ハンターに届いた依頼から。

コロナウイルス感染拡大により、東京から取材班が現地入りするのが難しいということで、チャンスが巡ってきました。

 

全国的な鳥獣害問題の現状をはじめ、農家ハンターのスタートから最近の取り組み、
他地域の活動などを5回に分けてご紹介しました。

 

記事はこちらをご覧ください。

第一回:https://yuime.jp/926

第二回:https://yuime.jp/998

第三回:https://yuime.jp/1222

第四回:https://yuime.jp/1463

第五回:https://yuime.jp/1552

 

執筆を終えての感想を。

 

書くたびに頭から煙が出ていました。

一つを書き上げるのにものすごい時間がかかりました。

2000字程度というおおよその目安があったのに、5000字書いたこともあります。

それも編集者さんから「思う存分書いてください!」と言っていただけて感謝です。

自分のことや、ちょっと冷静になれる取材対象や内容ならばさほど時間もかからず書けるでしょうが、そうはいきませんでした。

思い溢れてあれもこれも書きたくなっちゃうんです。

容赦無く入る編集さんの赤字修正も愛を感じて嬉しく思いました。

 

無責任なことは書けませんので

持っていた資料やこれまでのメモをあっちこっち見回し、

環境省や農水省のサイトを追いに追い、不明確なところは再度確認をし…

こんな感じでへとへとでした。

 

 

ところが これがとってもよかった。ものすごーーーく勉強になりました。

日本における鳥獣害問題の概要が掴め、

それまで、ぼや〜っと理解した気になっていたことが、少しずつクリアになっていきました。

 

レベルが20ばかり上がった感じです。

(完成度はさておき)終わったときの達成感はものすごかったのでした。

学ぶきっかけがあって本当にありがたかったです。

 

 

わたしは農家ハンターとご縁があって1年足らず、

すっかりファミリー気分でいましたが、活動についてもまだまだ知らないことだらけです。

ちょうど5年前、2016年の結成当時からおさらいしました。

活動の軌跡を追う作業はとても面白かったです。調べては一つ一つを想像していました。

 

立ち上げのときの写真を拝借!

 

農家ハンターの活躍は全国メディアの露出もあり、活動が華々しく見えますが、

当初はイノシシが一頭もとれない7ヶ月があり、

全然お金がなくなってどうしよう、なタイミングもあり、

山あり谷ありを超えて今、

今は今で山やら谷やらを進んでいます。

華々しく見えるのは、その一つ一つの積み重ねのうちのほんの少し。

できることならば2016年から近くで見ていたかったなー!!!

 

 

 

 

農家ハンターの特色は

 

 

 

全国の団体さんもいくつか調べてみると

ひとえに鳥獣害対策と言っても、対策の方法や取り組む姿勢は様々だということも分かりました。

それぞれの違いも興味深かったし、どこも使命感を持って取り組まれています。

 

記事をご覧いただくと分かるように、

鳥獣害対策を循環型の持続可能な方法を模索しているのは農家ハンターの特色です。

どこまでも次世代型。

 

持続可能な方法はお金がかかる。循環型は手間がかかる。

理想はあっても実現するのはなかなか難しいところを、先義後利の精神で突き進んでいます。

 

 

それから、何度も書いていますが、

農家ハンターのみなさんと会うたびに垣間見る、命へのリスペクト。

掘り出して読む記事にもちょこちょこ出てくる「人間都合だから」という代表の宮川さんの言葉。

「まだ慣れん」と話すときの稲葉さんの涙。

 

「邪魔者だから」と野生動物の命を軽く扱っていたなら
私は農家ハンターに関わることを躊躇っていたかもしれません。

 

あぁ、農家ハンターに出会えて幸せだなぁとつくづく思いました。

農家ハンターブログなので、遠慮なく褒めちぎります、すみません笑

 

 

島根の「おおち山くじら」

今回の記事執筆にあたり、農家ハンター以外に取材したのは、島根県の「おおち山くじら」という会社です。

実はこの会社の代表の森田朱音さんは、学生時代にボランティア活動を通じて出会った友人でした。

彼女がジビエの会社を始めたことは知っていたけど、

こうして卒業してから15年近くたって また縁があるとはびっくりです。

農家ハンターとは全然違う経緯でやっていますが、彼女もサステナブル精神のある魅力的な方。

この地域の特色がまたおもしろいので、是非記事をご覧くださいませ。

 

 

5回の記事は終わりましたが、これを機に農家ハンターのエキスパートと鳥獣害問題のエキスパートを目指そうかと思います😆

この記事をシェアする

2021.04.22

インタビュー・この人に聞いてみた!宮川誠さん編

 

 

 

 

 

 

 

たかき  誠さん、よろしくお願いします。ちょこちょこ取材にお邪魔しますが、お会いするのは2回目ですね。

 

誠さん  僕は基本的に家で作業しているので。農家さんから話を聞いたり、ご注文を受けて発送業務をしたり。

 

たかき  めちゃめちゃ宮川さん(代表)と仲良しですよね?苗字も一緒ですがご親戚ですか?

 

誠さん  いえいえ違いますよ、まさくん(宮川将人代表)とは家が隣同士なんです。幼い頃からずーっと一緒に育ちました。

 

たかき  そうですか!同じ年齢なんですね(驚)。誠さんも農家さん?

 

誠さん  僕のじいちゃんが漁師で、両親は農家でした。一時期養豚もしてましたね。育てた豚がかわいかったです。僕は高校出てから農協に勤めてたんですが、身体がこうなっちゃったので辞めて、今はネットで農作物の販売をしてます。

 

たかき  農家ハンターのショップも管理されていて、それとは別でまこさんご自身もネット販売をされているんですよね。ご実家が農家さんだと、良い農家さんとのご縁がいっぱいありそうですね。webはどんなきっかけで始めたんですか?

 

誠さん  まさくんがきっかけをくれたんですよ。彼、アメリカに花農家修行に行ってたことがあるでしょ。まだ国際電話も高くて大変な時に、月に一度は電話くれてました。それである時、「これからはインターネットの時代だ、今からネット販売の勉強をしておけば、絶対に役立つ!勉強しなっせ まこちゃん!」って言ってくれたんです。それで勉強しはじめましたね。

 

 

たかき  宮川さんのことだから、いつも心にまこさんや大事な人がいて、アンテナを張っておられるんだろうなぁ。宮川さんの電話もそうだし、素直に「やろう!」となったまこさんも、お互い愛があってすばらしーですね!

 

誠さん  僕が「身障者」(身体障がい者)になっても、まさくんは何にも変わらないんですよ。接し方も何にも変わらない。それは救いにもなりました。

それに、こういう身体になると、「ありがとう」と言うことはあっても言われることは極端に少なくなります。だから農家ハンターのネットショップの仕事は、僕にとって人の役に立てる手段です。僕は若い頃好き勝手やってきたので、そろそろ人のためになりたいんです。

 

たかき  役に立ちたいって思いは、人間の本能かもしれないと思います。お金や食べ物があれば生きていけるけど、それだけでは幸せとは言えないし。

 

 

たかき  実際に、ネット販売のサイトをご自身で立ち上げられたのはいつ頃ですか?

 

誠さん  9年前ですね。県外の人がデコポンを安く販売しているのを見て驚きました。それなら、地元の僕がちゃんとした価格で売りたい!って思って販売を始めたんですよ。

ずっと、農家ハンターの活動のことは「今こんなことしとるよ」って話はよく聞いていたんです。で、3年前にHPを立ち上げるタイミングから、僕も関わるようになりました。自分の販売のサイトを通じてできた経験や繋がりが、次は農家ハンターのネット販売で役立ちました。

 

たかき  サイトに載せる写真も撮られるんですよね?誰が見ても分かりやすく綺麗に撮られるなぁと思って見ていました。お一人で撮られるんですか?

 

誠さん  母親に手伝ってもらっています。ここをこうしてって僕が言って、母にやってもらう感じです。

 

たかき  二人三脚ですね!取材もご一緒に行かれるんですよね。

 

誠さん  はい、母は農家だったので、いろいろ情報もくれます。勉強になるんですよ。

 

 

たかき  お身体のこともお聞きしていいですか?いつから車椅子に?

 

誠さん  ええ、いいですよ。すぐそこの海水浴場で泳いでて、首の骨を折っちゃいました。21歳のときでした。小さい時からいつも泳いでる海なので、まさかそんな事故が起きるとは思ってませんでしたね。

 

たかき  命があってよかった!!だけど、まこさんもご両親もお辛かったですね。

 

誠さん  そうですね。でも、それまでだいぶ遊んで、だいぶヤンチャなこともして、もう悔いがなかったんですよね。「これやっときゃよかったー!」という後悔がないほど遊び尽くしてた。だから「仕方ないな」と自分で思いました。恋愛は…これからしたいですけど!笑

 

たかき  恋愛しましょう!どんどんしましょう!

 

誠さん  苦手なんですよ〜笑。

 

たかき  押していきましょう。イケメンですし。

最後に、農家ハンターの活動を近くで見ておられますが、どういう思いでご覧になっていますか?

 

誠さん  僕は、農家ハンターの活動が素晴らしいから応援しているというより、友だちがしていることを応援しているというのが近いですね。

農家ハンターが、賞をもらったりメディアに注目されているのは、認められた証だと思っています。友だちの頑張りが形になると嬉しいです。だけど、形だけではなくて、それが地元の人のためになっていることが大事だと思っています。

 

たかき  まこさんの地元愛も感じます。お話を聞かせていただきありがとうございました!!これからもよろしくお願いします。

この記事をシェアする

2021.04.10

インタビュー・この人に聞いてみた!山川太一くん編

 

 

 

 

 

たかき  山川くんは、情熱大陸を観たことがきっかけで、農家ハンターを知って、宮川さんが東京農大で講演したのを機にこっちに来ることになったんですよね?

 

山川くん  そうです!12月に学校で講演会があるってことで、僕の学科では聞けない講演だったけど頼み込んで参加させてもらいました。思い切って2/3にSNSでDMを送って、2/14にこっちに来ました!

 

たかき フットワークかるっ!いいですね!!山川くんは横浜出身ですよね?鳥獣害被害って身近に感じるものでしたか?

 

山川くん  はい。僕の大学の周りは農家さんが多くて、大学生はがっつり携わるんです。地域の農業に大学生の手は欠かせないくらいのもので。
例えばビート(てん菜糖)の苗を植えた畑があるとします。驚くほどの広さなんですけど、昼休みに休憩して畑に戻ると、エゾシカに所々食べられてるんです。

 

 

たかき えっ、昼間も普通にやってくるんですね!?

 

山川くん そうなんです、時間は関係なくて。でも農家さんたちは慣れっこというか、食べられたところを補植するために僕たちのようなバイトを雇ってる感じです。

 

たかき ・・・。経営を考えるとちょっとそれもったいないね?笑

 

山川くん  最初は驚きました。でも、なんとかしないと!って思ったし、僕はとにかく獲って食べたいって欲求が強いんですよね。そのバイト先の畑でシカをとろうと思って、2020年の12月に狩猟免許とりました。

 

たかき  食べるのが目的なんですね!そのために狩猟免許をとる情熱すごい!

 

山川くん 前に大学の先輩の車でシカを轢いてしまったとき、先輩は車が傷ついたのでショックを受けてたんですけど、僕は「食べよう!」ってわくわくしてました。

 

たかき  温度差!解体できたんですか?

 

山川くん  はい、その時は解体も技術も知識もなかったけどなんとか。で、ちゃんと食べました。僕は料理も美味しく、盛り付けも美しくしたいというのがモットーだし、それが最大の愛情のような感じで、とても大事にしてるんです。カツレツはおいしかったですね〜。先輩にもお裾分けしましたよ。笑

 

 

 

 

 

たかき  料理も盛り付けもってところがすごい!ただ食べるということではなく、とったものへの愛情を感じます。他にどんなもの食べたんですか?

 

山川くん  僕は横浜から都内の高校に通ってたんです。朝、ウナギをとろうと思って多摩川に網を仕掛けたら、夕方スッポンがかかっていました。だからスッポンを両手で持って電車に乗って家に帰ってましたね。

 

たかき  ちょっとよく意味が分からないんですけど。

 

山川くん  満員電車でしたが、僕の周りだけ人がいなかったです。帰ってからどうやって解体するかネットを見ながら甲羅を外したりして、最終的に食べました。おいしかったです。

 

たかき  都会にもこんなワイルドな子がいるんだね・・・

 

山川くん  これまでで一番不味かったのはフナムシです。

 

たかき  !!!!!

食べれるの?味も見た目も…

 

山川くん  食べれないです。食べるもんじゃないです。ただ食べてみたかったんですよ。食べてみると面白いことが分かりました。

例えば、海藻みたいなのがこびり付いている岩場にいるフナムシはどこか青臭い味がして、鳥の死骸の近くにいるフナムシは生臭い味がしました。何を食べてるかで全然違うんだなと。あと、奥歯で噛むのがコツです。前歯だと動いて食べにくいから。

 

たかき  たぶん食べる機会はないだろうけど参考にします。

 

*****

 

たかき  山川くんにとっては、生き物を愛する方法の一つが、獲って食べるということなように思えてきました。

 

山川くん  そうだと思います!生態系の中に入り込みたいって思いがあります。自分と生き物と命が、食べることによって繋がるような。
獲るにしても、生態を知らないと獲れないんです。素潜りして魚を獲ることもありますが、どんな魚がどんなところにいて、どんな動きをするか知らないと獲れません。素潜り一つでもPDCAがいるんですよ。

 

たかき  PDCA!!私が潜っても獲れる気がしないのは生態を知らないからかもしれない、と思いました・・・それは農家ハンターの活動に興味を持つことに繋がっていくようですね。山川くんの人生は既にこんなオバちゃんの想像できる域を超えているけど、そんなあなたがここで学んだことをどんな風に捉えていますか?

 

山川くん  まず一番は、「シカは害じゃない。このヤロー!!殺してやろう!!じゃない」ってことに安心しました。

イノシシを前にして、宮川さんに言われたことが「生き物だから。雑に扱わないで」ということでした。
僕もシカに同じように思っていました。大切にしたかったから、この感覚でいいんだって言ってもらえたようで、すごく嬉しかったんです。

 

たかき  それは私もとても共感します。命への敬意を何よりも大切にしていますよね。

 

山川くん  それに人が面白いです。農家ハンターの周りにはいろんな人がいて、毎日新鮮です。IOTやドローンもこれから絶対必要だと思うし、めちゃめちゃ面白いです!本当にきてよかった!もっといたいです。

 

***

 

たかき  北海道に帰ったら、どんなことをしたいと思っていますか?

 

山川くん  まず狩猟サークルを作りたいです。
農家は食害に困ってる、猟友会は高齢化もあり人手不足、猟師さんは獲る場がない。

だから、まずは農家さんにコミットしている僕らが働きかけて協力してもらって、狩猟する場を増やしていきたいなと思っています。せっかくの北海道なので、アイヌの文化も交えながら倫理観を大切にできる組織を作りたいです。

 

たかき  わぁ!これからますます楽しみですね!山川くんの活躍を農家ハンターの皆さんも楽しみにしていると思いますよ。

 

山川くん  これからもよろしくお願いします!

革の匂いをくんくん。手触り・匂い・味で生き物を捉えていく。

この記事をシェアする

カテゴリー
アーカイブ